2017年8月 Paaralang 1

7月30日、福岡空港から出発。今年は小学校の先生をしている女の子、トモコちゃんと一緒。彼女は英語ができるので、私は辞書を持って行かない。辞書の文字がもう小さくて読むのつらいし。
マニラの空港には、ジュリアンが、奥さんと娘のサビエンヌと一緒に車で迎えに来てくれていた。サビエンヌ4歳。今年から近くのデイケアに通っている。
ジュリアンはパアラランの一番最初の奨学生2人のうちの1人。ジェイコーベン(レティ先生の末息子)の会社で働いている。

レティ先生、車椅子ながら、まあまあお元気そうで、ほっとした。
ジェイコーベンの誕生日だったので、彼らは帰ったあとだったけど、料理がいろいろ残っていて、そこにいた人たちで夕食。
私たちは教室にマットレスを敷いて寝た。黒板のしきりの向こうでは、次男のボーンと奥さんが休んでいた。レティ先生の病院の送り迎えや介護のために、しばしば来ている。
グレース(レティ先生の養女)は28歳ぐらいかな、いまはバリスタになるための講習を受けているらしい。
クレアアン(レティ先生の曾孫)は17歳。高校は通わなかったが、卒業資格の試験にパスして、今年からカレッジに通っている。

31日、月曜日の朝。午前4時頃から、学校の裏の道を通るゴミのトラック、そこらじゅうで飼っている鶏の鳴き声がにぎやか。学校の裏から見えるゴミの山は、緑の草に覆われている。Cimg8019








パヤタス校のクラスは9時から11時。3歳から5歳の24人が登録している。Cimg8024

今年、パアララン・パンタオの一番大きな変化は、受け入れる子どもたちの年齢層が低くなったことだ。
去年まで、ほとんどが5歳児で、小学校入学前の1~2年をパアラランで勉強するのだったが、今年からは3歳の子どもたちも受け入れている。

というのも、この6月から、すべての公立小学校に、キンダーガーデン(幼稚園)の併設が義務づけられたため。キンダーガーデンに通える5歳児はそっちに行ってもらって、そのかわりに、3歳半からの子どもたちを受け入れることにしたのだった。本格的に幼児教育に取り組むことになった。

それはそれで大変だが、とてもいいことだと思う。

いまは雨季で、デング熱も流行する時期なので、とりわけ小さい子は休みが多い。朝、雨が降ると来ないし。この日の午前中は13人の出席だった。
月曜の朝は、フラッグセレモニーからはじまる。国旗を出して、お祈りの歌、国歌斉唱、感謝と誓いの言葉の復唱、それからリトミック(歌ったり体を動かしたり)。

今年、パヤタス校は、クリステル先生とイエン先生。ふたりともエラプから通ってきている。イエン先生は給食も作っている。グローリア先生は、病気のため長期休職中。
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8月は、栄養月間ということで、この日は野菜の名前(英語とタガログ語)や色を教えていた。バスケットを用意してお買い物ごっこ、どっちのバスケットにいくつ入っていて、どっちがたくさんでしょう。数の数え方。それからなすびの絵のぬりえ。

用意したいろんな野菜のなかにバナナもあって、ちゃっかり食べている男の子いたなあ。

給食は、ごはんと、チキンと瓜のスープ。チキンと瓜は細かくほぐして、スープをごはんに混ぜて出してあげる。おかわりする子もいるし、残す子もいる。先生が口にはこんであげなければいけない子もいる。Cimg8061

ドアの柵にしがみついて、えんえんと泣き叫んでいた女の子ひとり、途中でお母さんと帰っちゃったけど。

発表ができたり、ぬりえができたり、給食を食べたりする度に、子どもたちはベリーグッドのスタンプを押してもらう。みんな腕に押してもらうのが好き。
それで子どもたちは腕をベリーグッドのスタンプだらけにして、帰る。よくがんばりました。

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午前のクラスが終わる頃、レイナルドがやってきた。パアラランの最初の奨学生の1人。カレッジを出て、いまは近くのバランガイ(行政組織)で働いている。いつのまにか男の子4人女の子1人の5人の子のお父さんで、娘のレイアナを迎えに来た。
とってもしっかりしていて、賢い女の子がいるなあと思っていたら、レイナルドの娘だった。
20年前、レイナルドはパアラランで勉強してハイスクールに進学したんだった。それからカレッジに進学して成績優秀で金メダルもらった、のが13年くらい前かな。彼はもう40歳になった。Cimg8077

お迎えにきた親と下校。

パヤタス校の午後のクラスは4歳から5歳の26人が登録している。この日、午後のクラスのお休みは3人だけだったらしい。

私たちは午後、ジプニーに乗って、SM(ショッピングモール)までお買い物。ドライマンゴーを買いに行ったんだけど、んー、毎年少しずつ高くなっている。トモコちゃんがショッピングセンターに若い人が多いのに驚いている。言われてみれば。日本はおばさんおばあさんが多いよね、こういうところは。

日本は子どもが少ないのが悩みで、フィリピンは子どもが多いのが悩み、という話をあとでレティ先生とした。3人以上子どもつくったら牢屋に入れるぞ、と大統領は言ったらしい。

夜中、雷雨。