星ヶ丘ゆき

kazumiの日常雑記

2年前、という大昔

金曜日は登校した息子、午後の授業は微熱が出て保健室に行ったが、下校の頃には微熱も下がって、まあまあ元気に帰ってきた。土曜日曜ゆっくり休んだら復活するかと思ったが、日曜の夜になって高熱、月曜の朝、病院に連れて行ったら、インフルエンザB型だって。親しい友だちがひとりずつ倒れていって、次はぼくの番かも、と言っていたらほんとにぼくの番だったな。ぼくの次はきっと誰々だよ、と言っている。ドミノ倒しだね。
治癒証明は土曜日に出しますから、ということで、一週間まるごと休み、しかも土日月の三連休がつづくし、学校に行ってないので宿題もないし持久走もない、寝たいだけ寝て、目が覚めたら本を読んで、パソコンやゲームは禁止したが、こっそりやって、なんか、のんびりしあわせそうだ。
私ものんびり、他愛ないおしゃべりにつきあう。

さて、息子が中学受験しなかったら通うかもしれなかった地元の中学校がちょうど修学旅行で、その写真が学校のHPに載っていた。見覚えのある子もいるなあと思って、息子を呼んで一緒に見ていたのだが、息子、誰が誰だか、さっぱりわからないと言う。
女子は名前も顔もわからない。全部知らない人に見える。男子は見たことあるような気はしても、名前がわからない。かろうじてわかったのは、6年の頃に仲良かった2人と、体の大きな奴に脅されてこわかったという、体の大きな男子1人。

そんなにわからないの? 6年間一緒だったのに。
「だって解析度悪いし、クリアじゃないし」
もちろん、みんな大きくなって、顔かたちも変わっているのかもしれないんだけど、でも、この子はうちに遊びに来たことあると思うし、この子は近所の子だし、この子は同じクラスにいたと思うよ? とむしろ私のほうが覚えてる。
2年前って、私にはついこないだのことなんだけど、息子のほうは、ああそうだったかなあ、そんなこともあったかなあと、遠い遠い昔の話のようだった。

「だって僕は、人の名前覚えるの、ずっと難しかったし。いまはましになったけど」と言う。たしかに、そうだった。高学年になるまでずっと、クラスメイトのことは、出席番号で把握していて、めったに名前を言ったりしなかった。とても仲良しか、とても嫌なことを仕掛けてくるか、でなければ、同級生の顔かたちも名前もアウトオブ眼中だったのだ。
……でも、私も似たようなものだった。卒業後何十年もたって、同窓会で会ったりして、ずっと忘れていた記憶の層をめくり返してみたりして、それでも、全然覚えていない、何も思い出せない、男子や女子がたくさんすぎる。

ひとの名前と顔を一致させて記憶するのは、けっこう大変なことなのだ。表情も変わるし、着るものも変わるし。しかも背が低いと、たいていの人の顔は自分の頭の上にあって、見えにくい。
息子が電車の種類をあれこれとよく覚えているのに感心するけれど、彼にとっては、人の顔を覚えることに比べたら、電車の顔を覚えるなんて、ほんとにたやすいことなんだろう。

高校生になったら、またみんないろんなところに行ってしまうから、仲の良かったKくんとか、Wくんには、いまのうちに一度連絡とって、会っておくといいと思うよ、と言ったら、電話番号を書いたメモをどこにやったかわからない、住所もなんにもわからない、そうで。……大事な友だちだったんだよ。教室にきみがいる場所をつくってくれた。私はとっても感謝してるんだけど。