桜が咲いた

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さくらばな陽に泡立つを目守りゐる この冥き遊星に人と生れて (山中智恵子)

向かいの森の桜が咲いた。まず思い出したのがこの歌だった。桜咲くと思い出す。
息子のパスポートの申請に、街へ降りる。平和公園近くは、満開。桜咲くところ、人が泡立っている。

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お花見もしたいのだが、息子が、電車と桜を撮りにゆきたいというので、そうする。
とある駅のあたりまで。すると、同じように写真撮りに来ているお兄さんたちいるのだった。
息子が電車を撮り、電車を撮っている息子を私が撮り、その後ろから、電車を撮っている息子と息子を撮っている私を、パパが撮ったりしている。
電車と桜を追って歩いていく息子を追って、けっこう歩いた。
私の使い古しの小さなカメラをもって(もっといいカメラが欲しいらしい)首をずっと線路のほうに向けたまま、歩いている男の子は、背は私より2センチくらい高いかもしれない。だいたい私と同じくらいの大きさになっている。
だから最近は、息子を見ながら、私もこれくらいの大きさなんだなと、確認する感じなんだけど、こんなに小さくて、ひょろひょろふらふらしながら、私、よく何十年も生きてこられたなと、ひょろひょろふらふら歩いている息子のあとをついて歩きながら、なんか不思議な感じがした。
息子はもっと大きくなると思うけど。
なんというか、健気だよね、生きているということ。人も桜も。


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帰って、畑の水やり。月がきれいだった。30日は登校日。離退任式、通知表ももらってくるそうだ。その後、山口に帰省の予定。

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