合唱祭と冬休みと紅まどんな

冬休み前の最後の行事が、合唱祭だった。息子たちの学校、4年生(高1)までしかしないので、今年が最後の合唱祭。彼は今年も、ピアノ伴奏という彼的に快適ポジションを得た。男子の声の揃わないのとか、女子にまじめにやってと叱られるとか、そういうごたごたから、一歩離れていられるのが快適なのらしい。
練習はどう?と聞いてみたら、ほんの一週間ほど前なのに「生ごみだよ」と辛らつだった。「せめてリサイクルプラぐらいにしてほしい」とか。それから、ほんの数日前なのに「なんとか資源ごみぐらいになってたのに、また生ごみだ」と。そのときはクラスの雰囲気も最悪で、練習途中で、男子のパートリーダーが怒って壁を蹴って帰ってしまったらしい。で、一緒に帰ってきたらしい。

さてその夜、ラインで、まじめな女子たちから、気遣いのメールが届く。息子、家で伴奏録音して(メトロノーム音入り)クラスのグルーブラインに、個人練習用にと送っていた。

なんか、楽しい青春してるよね。
合唱祭当日。息子たちのクラスは、最優秀賞だった。よかったよ。曲はRADWIMPS「正解」。
この人のピアノは、こういう伴奏のときに、その美質を感じる。自分の演奏ができたので満足です、と言っていたが。

で、冬休み突入して三者懇。来年からの文理選択、科目選択。理系選択で国語と英語がいいのは、強味だけれど、あくまで、理系科目ができてのことですからね、と言われる。家庭学習時間を増やしましょう、とか。とかとかとか。

合唱祭の伴奏、担任が言うには、他の先生が、ピアノの上手な子はほかにもいるけど、彼は合唱を生かす伴奏をしていたよと激賞してくれていたそうで、息子、「むくわれました」とつぶやいていた。

録画したのは息子のピアノの先生にも見てもらって、小さい頃からずっと教えてもらっているので、先生と私と「大人になったよね」と静かに感動を共有したのだった。


だいたい、人の多い場所さわがしい場所をこわがるし、多動だし、幼稚園に通わせるのがどうにも無理そうなので、先生、友だち、教室というものに、まず慣れさせようと、通わせたのが音楽教室だったわけで、まさか、こんなことができるようになるとは思わなかった。

通い始めの頃は、教室じゅう走り回るし、寝転ぶし、私がやめたかったわ。でも鍵盤をさわるときだけは、まじめだったので、そこだけは信じて、つづけたのだった。
小さい頃からコミュニケーションの難しい子が、でもその音で、仲間の信頼を得ていく様子を、ずっと見て来れたのは、親としても幸せだったと思う。

それで冬休み。
お正月、青春18きっぷと、正月限定の四国の特急乗り放題の格安切符を使って、徳島高知に行く、という話になっているのだが、それならそれまでに、宿題すませないといけないし、私も仕事すませないといけないし、全然まだ年末の気分じゃないけど、
田舎から、兄が、蜜柑送ってくれて、紅まどんな、というブランドみかん。とんでもない贅沢な果物やってきて、クリスマスとお正月の、私のやる気のなさをおぎなってくれる。
ありがたいふるさとです。

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