給水システム

バス停まで、登校班のつきそいをする登校当番が2日連続。
ひとりのお母さんが妊娠で、つわりで、ってことなので、彼女の分を私がすることにした。夏まで。そのあとは、当番表をつくるときに、あらかじめ外しておきますね、と事情を伝えにきたご主人に言ったら、いや、つわりの時期が過ぎたら大丈夫です、って言うんですけど、半端な坂道じゃないので、私がはらはらするからいやです。

当番かわったぐらいで、いちいちお礼もってきてくれなくていいんですけど、月でひろった卵、をもってきてくれて、山口銘菓、これは私好きなので、うれしい。
名前がいいです。月でひろった卵。うさぎか恐竜か生まれてきそうだよね。

子ども、学校から帰ると遊びに行くようになった。近所の公園で男の子たちと野球したりしている。4年目にしてやっと慣れてきたか。
角の家の大きな犬は、あいかわらず吠える。
この子どもは毎朝毎夕通るんだから、いいかげん吠えるのやめろと思うんだが、
近所数軒の住人に限っては、吠えないが、そのほかは誰が通っても吠えるらしい。
このバカ犬を子どもがこわがるせいで、私は最初の2年間、毎朝、集合場所の公園まで、つきそいしなきゃいけなかったが、飼い主のおばさんは、毎朝、庭に出て吠え出す犬を黙らせてくれているのが、すでに4年目。
子どもはもう、吠えられても平気そう。

それなりに、子ども、しっかりしてきたよなあ、と思っているこの頃なんだけど、
私は今日、はじめて知ったんだけど、
公園の前に町内会長のお家があるんだけど、子ども、学校帰りに、ときどきそこで、空っぽになった水筒にお茶を入れてもらっていたらしい。
数日前に、パパが目撃して発覚した。おばさんに、お茶入れてちょうだいって、言っていたんだって。

いつから、お茶もらってたの、って聞いたら、
「低学年のときから」って言う。
「すこしでいいです、っていうんだけど、いつもいっぱい入れてくれるんだ。」
全然、気づかなかったよ。
お茶のまなかったのかなあと、不思議に思うことは、たしかに何度もあったけど。
給水していたんだな。
「うん、ぼくの給水システムなんだ」
と言った。

雨が降ると、老人会の会長さんやら町内会長さんやらの車に乗せてもらって帰ってきたりしているし。

そうですか。給水システムまで、できていたんですか。
この子、けっこうサバイバルしていけるかもしれん。

町内会長さんとこは、ビールもっていっとこう。