ダイナマイト

昨日、子どもは、制服を白く汚して帰ってきた。休み時間にフラフープをして遊んだらしい。
「ママ、できる?」ってきく。
できません。
「昭和時代にはやったんだよ」って言う。
昭和時代、ねえ。子どもは平成も2桁生まれだが。
はやっていてもはやっていなくても、おかーさんはできません。
「ぼくも、できない。フラフープははやったけど、でもあんまりやると、おなかがおかしくなっちゃうんだ。だから、はやりはまもなく終わって、そのあとはやったのが、抱っこちゃん人形なんだ」
フラフープの流行も抱っこちゃん人形も、あいにくだけど、知りません。同じ昭和でも、それはママが知ってる昭和よりは、もっと前のことなんだよ。昭和って長いからさ。

 降る雪や明治は遠くなりにけり 中村草田男

って、教科書に載っていた記憶があるけど、明治なんて想像できなかったし、しようとも思わなかったけどな。
生まれる前の昭和のなかから、抱っこちゃん人形やらボンネットバスやら、歌謡曲やら、高度経済成長やら、オイルショックやら、いろんなもの拾ってきて、思わず、私たちは同世代かしらと錯覚させるこの子どもは、なんだろうなあ。



関東大震災のあと、朴烈、金子文子らが逮捕され、大逆事件なみの罪のなさで死刑宣告されたのは、爆弾を手に入れようとしたとかしなかったとか、実際何にもしてないんだけど、そういうことだったらしい。
というようなことは、もうすっかり忘れていたのを、金子文子の本読み返して思い出したけど、

それで、そういうこととは何にも関係がないんだけど、

いきなり、

子どもの机の上に、ダイナマイトの広告の看板ができていた。Cimg1676 


キャラクターは、かものはしペリー、っていうんだって。
だれそれ?

「かものはしペリーは、かものはしペリーだよ。ダイナマイトはほら、トンネル掘ったりするのにも必要だし」

って、わかんないんですけど。ペリーさん、何かのアニメにでてくるらしいんですけど、ペリーの綴りは違うような気もするけど、つまり、きみの空想の街では、かものはしが宣伝するダイナマイトが売られているわけなんだね。

ダイナマイトの取り扱いには気をつけて。
大逆事件、でっちあげられないように。