星ヶ丘ゆき

kazumiの日常雑記

10月

10月が来たら、庭の金木犀の香りで、わかるはずだった。
ところが、金木犀が匂わない。よく見ると、花は樹の上のほうにわずかにあるだけ。こんなに花の咲かない年もあるんだ。

それで、10月が来たという実感もないままに、気がつくと、もう一週間を過ぎるのだった。

先月の終わり、近所の、まだ20代半ばの娘が、小学生2人と幼児1人の3人の子を連れて帰ってきた。それで、バス通学のカードのことや、登校班のことや、私が子ども会に連絡とったんだけど。
そのときに、登校班の親のつきそいの当番表は、もう12月までのをつくってあるから、1月からでいいと思いますよ、って私は言ったのに、
いいえ、10月からやってもらいますよ、って、もうひとりの係りの人は言った。決まりですから。もう新しい当番表もつくりましたから。

いいじゃんね、もっとゆっくりでっ。

と思ったけど、ここで逆らうと、またあれこれとうるさくなりそうだし、新しい当番表もらったから、黙って配ったけど。

今朝は私が登校当番だった。朝、子どもたちはとても不機嫌な顔をしている。
目を開けて歩くだけでも、必死なんだという、そんな顔をしている。

そのあと、私は病院。診察は5分で終わって薬もらうだけなんだけど、午前中いっぱいかかってしまった。
薬局に行ったら、私の前のおじさんが、薬が出てくるのが遅い、急いでるんだ、とものすごくいらいらして、薬剤師さんをせかしていた。

いいじゃんね、もっとゆっくりでっ。

たぶん、心のどこかで、祈るようにそう思ってる。そうじゃないと、私が、間に合わないんだ、いろんなことに。

ところがだ。ゆっくりと思って、実際にゆっくりさせることができるのは、自分の手足や頭の動きだけで、それで、そうやってゆっくりするっていうのは、つまり、しなければいけないことを先送りしてるということで、でも歳月は容赦ないので、そうやって、先送りにしてる間に、私はもっと間に合わなくなってしまうんだ。

ほんとは、だから、もっとゆっくり、じゃなくて、
そんなにゆっくりしてはいけないと、私は自分に言わなくちゃいけないのだ。

ああ、この気持ちのぐちゃぐちゃ。

PTAの係りの、学校に提出する報告書、出し忘れてるし。
息子の体操服、サイズ大きいの買わないといけないし。
庭木がジャングルになってるのも、なんとかしないといけないし。
畑、晴れたら草刈と芋掘りしないといけないし。
衣替えまだ終わってないし。布団干さなきゃ。
冬までにしておきたいことはいろいろあったけど、なんだったっけ。

公民館の本も返さなきゃいけないし。
読むつもりでまだ読んでいない本。
書こうと思って、いつまでも書けないままの手紙。

つまり、怠けてる、かな、と。

台風が近づいているらしい雨と風。
明日はきっと、警報出て休みだよ、と、子どもたち朝から楽しみにしていたが。どうかしら。

「Tくんは、叱られてお尻10回たたかれたんだって。それで今日は、ぼくがほかの人と話してるときに割り込んできたけど、それだけだったよ」
息子、今日は軽やかそうに言う。
楽しくやってくださいね。楽しくないと、もったいない。