最初の読者

昨日、本が届いた。『パアララン・パンタオ物語 ゴミの山の思いやりの学校』。

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すると息子が読みはじめて、その日のうちに読み終えてしまった。彼は日頃あまり本読まないが、読みはじめると速い。それ以前に、原稿の段階でも、こっそり読んでいたけどね。それで、読み終えて言った。
「ママ、この本なかなか素晴らしいよ」。
何、その生意気そうなコメントは。
発売は18日からです。それで「ぼくが一番最初の読者だ」というのが、うれしいみたいだ。なので、一番最初のサインをする。読んでくれてありがとう。

それできいてみるのですけど。どこがよかった?
「Jの字を上下逆さに書いてる子がいて、それが魔法使いの杖みたいだったっていうところ。それからゴミの山が崩れたあと、強制移住のときに、私の豚たちをどうやって連れていけばいいのよ、って言ってるところ。それから、ゴミのトラックがこなくて、仕事もお金もなくて、ご飯もなくて、腹が減ってしょうがないって言ってるのに、なぜかお酒はあって飲んでるってところ。」
……小学生男子らしい感想だった。

「それでママ、ぼくは医者になってフィリピンに行くよ」と言う。ボランティアのお医者さんが子どもたちの健康診断をしてくれる場面があるのだが、なかなかすみやかに洗脳されている。
「それでママ、ぼくもフィリピンに行きたい。一緒に連れてって」

いやです、そんなしんどいこと。
ああ、でもそろそろ大丈夫な年頃かなあ。でもお金ないので無理です。私一人分の渡航費の工面で四苦八苦なのでね。

読みやすい本です。よろしくお願いします。

☆☆ 第三文明社の新刊案内から。

【新刊予告】

9月18日に『ゴミの山の思いやりの学校─パアララン・パンタオ物語』(税込1620円)が発売になります。フィリピン・ケソン市郊外のゴミ山の麓の集落に設立されたフリースクール「パアララン・パンタオ」のドキュメンタリーです(写真多数掲載)。

 教育を受ける機会のなかった子どもたちのために尽くすレティ先生らの奮闘に共感して、日本の大学生たちをはじめ、各国のボランティアや団体が支援していますが、経済的窮状や教育環境の困難さは相変わらず。それでも朗らかに、尊敬し合い、助け合って、困難を乗り越えてきた同校の歩みを、長年携わってきた著者が綴ります。

第1章 ビューティフル・パヤタス
第2章 ワンパクたち
第3章 ゴミ山崩落惨事
第4章 エラプ分校開校
第5章 移転と増築とアジア人権賞
第6章 School for Humanity

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