はなれわざ

今週、学校で読書感想文を書く授業があり、息子は「パアララン・パンタオ物語」の感想文を書くといって本をもってった。内容は知らないが、書き出しは「来たー」だそうである。(ああ、小学生男子だ) 母が書いた本が家に届いた、という場面らしい。お母さんが本書いたのー、って先生がびっくりしていたらしいけど、感想文は無事、書き終わって提出した。

「それでママ。感想文書くときに気づいたんだけどね、ママの本、日本語がへんなところがあったよ」って息子が言う。
ええっ。もしかして、私おこられてる? なんか、どぎまぎする。
「えっとね、ここだよ。ここ」と本をめくる。
ああ、それは、倒置法だよ。習わなかった? 主語と述語を逆転させているだけ。表現の技法だよ。
「うーん。(息子、納得してない)でも、じゃあどうしてここで改行してるの? 改行する必要ないんじゃないの?」
(そういわれてみれば、そのような。でも負けない。)そこは改行してもいいんだよ。
「なんで?」
……はなれわざ。
「え?」
だから、こっからここへ改行して跳んでるのは、はなれわざ、っていう技法なんだって。
「はなれわざ……!!」
息子、嘘だと気づいたらしく大笑いだが、納得もしたらしく、それ以上の追求はなかった。 ああ、もう、ひやひやするなあ。
どの文章のことかは、読んで探してください。倒置法+はなれわざになっているところに傍線を引け。
それで息子、在庫が3000冊あると聞いて、「ママ、そんなにたくさん、どうする気?」って言う。どうする気って、買ってくださいってお願いするしか……。

借金じゃないんだから、そんなに心配しなくても。