息子の「友だち」

すこし、気をつけてやろう。
息子は「他人の悪口は言わない、自画自賛しない」をモットーとしていて、すばらしいが、それにプライドとかプライバシーとか加わって、最近なかなか言わないのだが。

気づいていたんだが、ムーミンと息子との関係は健全なものではない。
うちの子も常識外れたが、ムーミンもまた、別のタイプの常識外れである。

ムーミンは自分の善意だけを押しつけて人の気持ちを考えられないようだ。(言葉で言われても受け止められないし、パニックになるのでその場しのぎのジョークや嘘できりぬける)
息子は、少々理不尽なことがあっても、それをそうと気づかず、黙って我慢して受け入れてしまう。(障害特性なのだが、我慢できてしまうのだ)。そして人に言うときも控えめにしか言わないから、気づいてもらえない(そしてひどい目にあいやすい)
たぶん、この結びつきは最悪だ。組体操、怪我がなくてほんとうによかったよ。

この解決策は、絶交しかない、と経験上思う。ムーミンにとっても、一緒にいないほうがいい。ムーミンにとって、私の息子は、都合がよすぎる。これ以上つきあっても、私の息子は傷つく一方だし、ムーミンは駄目になる一方だ。

私も知らなかったが、息子は毎朝、4月からいままでずっと、ムーミンの宿題を教えてやっているという。でもムーミンは感謝もしないし、自分が勉強してわかろうというふうでなくて、いいから見せて、写させて、というふうなので、いやになる。友だちだからいいじゃないかって、よくないと思うけど、でも教えろ教えろってしつこいから、どうしようもなくなるんだ、というので、じゃあそのことは、先生とムーミンママに伝えましょう、と息子に言った。
また先生に手紙書かなきゃ。

ムーミンみたいな人はたくさんいるし、これからも出会っていくと思うし、親が見守っていられる間に、免疫をつけることができたのは、よかったと思うよ。