はじめての遊園地

山口に帰省していた。
どこかへ遊びにゆくのに、どこへ行くか。 おじいちゃんは孫のいいなり。フグを食べたい、と言ったら、下関でフグを食べることになった。

フグが出てきた。出てきたのだ。フグの刺身。めっぽう高いが、おいしいおいしい。親子3人がっついた。
義父さんというスポンサーなしに来れる店ではない。あのおそろしい値段を食べたのだと思うと、してはいけない贅沢をしたという、犯罪の成功をどう納得していいかよくわからず、いまでもひたすらに笑いが込み上げてくる。(フグ食べたいって言ってみなよ、って息子をそそのかしたのは私だけど、内緒だ。だってほんとにフグが出てくると思わなかったもん。)

窓からは海峡が見えて、息子、食べてる間も、海峡を船が通る度に(それでまた、ひっきりなしに通るのだ)写真撮っていた。

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近くの砲台、お金を入れると煙が出ますよ、と店の人が教えてくれるから、やってみないわけにいかない。100円が煙と消えるのを見た。砲台の近くで、耳なし芳一の紙芝居をしていて、話が終わるまで、見た。

水族館の向こうに観覧車が見えた。 こんなところに観覧車があったっけ。観覧車に乗りたい、観覧車に乗ろう。

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海岸に小さな遊園地みたいなのができていた。あとで調べたら「はい!からっと横丁」という遊園地で、去年の9月にオープンしたらしいのでした。

息子、はじめての遊園地、はじめての観覧車。はじめてのメリーゴーランド(木馬でなくてイルカだ)。
小さいときは、とても連れて行けそうもなかった。木馬にまたがってつかまる、というようなことが、できなかったのだ。こわがってパニックおこしてたもんね。
ようやく楽しめる年頃になったので、目の前に遊園地もあらわれてきたんだろう。 大きくなる前に遊園地体験させることができたなあと、なんかほっとする。

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ジェットコースターだけは、ほんのすこしの距離だが、怖ろしかったらしく、二周するところを一周で降ろしてもらっていた。

観覧車は楽しかった。海峡を見おろすのって、いいよ。気が晴れる。