洪水はわが耳に及び

午後、土曜参観。時間を間違えたらしくて、妙にはやく着いてしまった。さて困った。身の置き所がないんだけど、とりあえず出欠票に記入して階段のぼる。すれ違うと先生も生徒たちもみんな元気にこんにちはと言うのですけれど、「こんにちは」と言った女の子が、ふと立ち止まって「私、こんにちはって言いましたっけ」と言う。「私、こんにちはって言ったつもりで、こんばんはって言ってることがあるんです」と言う。大丈夫、こんにちはでした、と言うと「よかった」と行ってしまった。
あ、もしかしたら、と思った。
4階までのぼったが、さて、やっぱり身の置き所がない。見ると、屋上に続く階段に「立ち入り禁止」の立て札。その横をすりぬけてのぼる。屋上手前の階段、ここはだれも来そうにないし、見つからない。階段にしゃがんで、休み時間と掃除時間の30分ほど、読書時間。『「暮しの手帖」とわたし』(大橋鎭子)という本。暮しの手帖のことは、以前、花森安治の本を読んだときから気にかかっていたんだけど、いま、連続テレビ小説のおかげで、その関係の本がいろいろ出ていて、その一冊。楽しいので、あっという間の30分だった。
授業参観がはじまって、あ、やっぱり、と思った。さっき、あいさつした女の子は、洪水ちゃんでした。
洪水はわが耳に及び。

土曜日で、弁当だったので、ついでに、タッパーにいちご詰めてもたせた。50個ちかくあったかなと思うんだけど、空っぽ。授業のあと息子と話していると、男子がひとりやってきて、「いちごありがとうございました。おいしかったです」とお礼を言ってくれた。いえ、こちらこそ、食べてもらってありがとうございます。
「女子がすごかった」とあとで息子が言った。「次から次へやってきて食べていった。8人くらいかな。男子は自分が声をかけた4人くらいだけど。でも、ひとりはいちごアレルギーだったんだ。食べてから思い出したんだって。大丈夫だったけど。」

授業のあと、PTA。くじで当たったり、じゃんけんで負けたりして、係り。
夕方5時半すぎて、やっと学校を出る。帰ったら6時半。暗くなる前にいちご摘み。
いちご、昨日157個。今日114個。