父、本を買う

久しぶりに父に電話したら、「おまえの本が出た言うけん、20冊買ったが、ここにおいとったら、そのうち、わしと一緒にゴミになるぞ」と言う。
たまげた。夏に帰ったとき、本が出るよという話はしたが、まさか父が本屋に行くとか、まして注文するとか、しかも20冊とか、夢にも思わなかったことでした。

はあ。なんかいじらしくて、かわいそうになってきた。私は、年金暮らしのひきこもりの老人に、20冊も本を買わせたのか。悪人じゃんね。涙出てきたよ。
誰かにあげるっていっても、父に、本読む親せきとか友人とか、いないしな。たしかにそのうちそこで、ゴミになる。かといって、私のところに送らせるのも、なんかみじめである。

...で、思いついた。私の父母と親しかった老夫婦(故人)の孫が、東京の大学出て地元に帰ってる。近所である。すごくいい子で大好き。で、電話した。うちの父のところにある本、もってって。すると「よろこんでっ」って、「若い人たちに読んでもらいます。ここにいると、海外とか、なかなか視野に入ってこないので、いい刺激になります」って、ほんといい子だ。ありがとう。 5冊ほど置いといてもらって、今度帰ったとき、母校に寄贈にゆこうか。おぼえていたら。

それでなんで、父に電話したかっていったら、孫が宇和島城の絵を画いて、賞もらって、その絵をおじいちゃんにあげるって言ってるよ、という話をするためだったんだけど、こっちのほうは「そうか、そうか」と手放しの喜びようだった。

この本

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