ヤマトとモモ

昨日、エレクトーンの発表会だった。息子のチームは5人でヤマト弾いた。
出発してたちまち戦艦に亀裂が入った、みたいな演奏だったが、たぶん傷だらけの帰還に違いないが、楽しかったからいいよ。
彼らは1年生の初出場のときに銅賞もらってるから、賞を期待してしまうみたいなんだが、よそのチームの演奏聞いてれば、自分たちにまわってこないってわかりそうなもんなのに、と親たちは言っていた。
あれこれとまちがってたが、もちろん賞もないが、演奏はほんとに楽しかったよ。

ところで今日、学校から帰ってきた息子のランドセルから賞状が出てくる。
読書感想文が入賞だって。
読書感想文書いたの?
「うん、学校でみんな書いた。」
何書いたの?
「んー、モモだったかなあ。たしか」
そういえば夏休みの宿題に読書ノートがあった。
「それをもとにして、学校で清書した」
どんなこと書いたの?
「さあ……? 覚えてないよ」

きみが覚えてないなら、永遠に謎だ。

買い物を頼みたいのもあって、パパに電話したついでに言った。
「賞状もらって帰ったよ」
するとパパは言った。
「……インフルエンザか?」

あはは。いやいや、そっちの症状じゃなくて、読書感想文の賞状。市教委がくれた。

そういえば、1年生のときの銅賞は、ちょうどレティ先生たちが来日したときで、私は途中で会場を出て上京したから、数日後に電話できいたのだ。
「どうしょう」って聞こえて、どうしようって、いったい何が起きたのかって、一瞬不安になったよね。

「読書感想文? 何書いたんや」
本人も覚えてないらしいよ。

……謎だ。謎だが、お祝いしてあげよう。好物のイクラを買ってきてもらうことにする。息子、はりきって自分でお米とぐ。いい子だ。きみの好きなリズムでといでいい。