子ども、買ってもらった玩具を床一面にひろげて、電車と車とアマゾンの箱のビルでごったがえした街をつくり、街のまんなかにすわって、アニメをみて、アニメをみて、ずーっと見ていて、もういいかげんにしなさいとリモコンをとりあげられてすねて、
「ママが怒ったから最悪のクリスマスイブになった」とか言っていたが、そのうち、鼻歌でクリスマスソングうたいながら、家のなかスキップしながら、自分の机のあたりと、むこうの部屋のツリーの間を行ったりきたりしはじめた。
飛行機やぬいぐるみも運んで、おじいちゃんに買ってもらった長靴のお菓子も運んで、ツリーのまわりを飾っている。
さらに、（作業現場を見てはいけないらしいのだが）クリスマスのプレゼントもつくっているらしい。
次から次に箱をつくって、それをツリーの下に飾っている。
でも見たところ、白い紙で、箱だけ、つくっているみたいなんだが、
なかは空っぽじゃないんだろうか。
そう言うと、子どもは言ったね。
「そんなことはない。箱のなかにはぼくの愛がはいってるんだ」
ぼくの愛……。
朝になったら開けてみてもいいそうです。
