分散登校とがたんごとん

今週から分散登校はじまって、週に一度、学校に行くようだ。それよりもう少し前から、ネットで授業がはじまっているにはいるが。
人間のかたちを保つって、なかなかむずかしいことであるかも。だらだらがとまらない暮らしぶりだから、そろそろ学校ははじまってほしい。昨日、久しぶりに学校に行った息子は、友人たちと「宿題を早く終わらせる会」というグループラインをつくって帰ってきていた。この調子だと来月から学校はじまりそうだけど、大量の宿題が、まだ大量に残っているらしく。ようやく焦りはじめているんでしょう。早く終わったもん勝ち、ということになっているが、誰か勝つ気がありますか? 

秋の修学旅行が中止になった。オーストラリアに一週間行く予定だったけど。残念だったね。グローバルという名前の風船が、急速にしぼんでいく音を聞いてるようなこの数か月。フィリピン、去年一昨年、連れていってよかった。

東京もマニラも、すぐ行ける、と思っていたけど、こうなってみると、とおいいとおいいところですね。昔、子どものころ、四国の外って、外国みたいに思っていたけど、その感覚にひきもどされていく感じ。

 

今日、息子は朝からひとりで早起きして、遊びに行った。山の方へ、汽車の写真撮りに。写真見せてもらったら、曇り空だけど、風が気持ちよさそうで、ついていけばよかったかなとちょっと思ったけど、どれだけ歩いたかを聞いたら、ついていかなくてよかったと思った。水田に列車が映ってる。季節の移り変わりにどきどきする。

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息子が友だちから借りてきてくれた上橋菜穂子精霊の守り人」シリーズを、私はえんえんと読み継いでいるのが、楽しい。呪術師たちがいて、鳥や獣の目を通して、逃げる敵を探したり、遠くの出来事を知るのだが、私は息子の目を通して、田舎を走る汽車を見る。

ついでに、過疎地の、誰もいない駅のホームのはしっこや、線路沿いの道で、真っ黒い服を着て、1時間に1本の汽車を待って、一眼レフは買ってもらえないので、ビデオとスマホともって、ひとりで立ち尽くしてる16歳男子の姿を思い浮かべる。

いい時間だったんじゃないの、と思う。