1月20日付、山陽新聞「ひと」欄に、

1月20日付、山陽新聞「ひと」欄に、レイエス先生が紹介されました。

「アジア人権賞を受賞したフィリピンの教育家 レティシア・レイエスさん」

子どもは生計を助け学校に行く時間もない。

(本文)
 「私は貧困が当たり前で、教育が特権である国から来ました。フィリピンにある巨大な「ごみの山」のふもとに、フリースクール「パアララン・パンタオ」(思いやりの学校)を創設、校長として約二十年間、貧しくて学校に通えない子どもたちに教育の機会を提供してきた。
 マニラ首都圏ケソン市のパヤタス地区。都市部のごみがトラックで運び込まれ、腐臭漂う山になった。時折、自然発火する「煙の山」のふもとに学校はある。
 大学卒業後に結婚。夫の死後、一九八二年に親族を頼ってこの地区に移り住んだ。半年後、出現したごみの山の周囲にごみを拾い、それを売って暮らす人々が集まった。
 「子どもは母親と一緒にごみ拾いをし、生計を助ける。学校に行く時間や遊ぶ時間もない。子どもらしくある機会はなかった」
 近所の母親から頼まれ、子どもに勉強を教えたのがきっかけで、一九八九年に自力で学校を設立。行政の支援はなく、国内外の支援団体から援助を受け、九五年には生徒が二百人超に。「子どもたちは将来性の大きさを感動的なぐらい、たっぷりと示してくれた」
 資金が底をついて先生が辞めたり、二〇〇〇年七月にごみの山が崩れ、子ども二十三人が犠牲になったりする危機を乗り越え、現在は分校も出来た。
 「仕事はごみの山と同じくらいたくさんある。しかしそれを手伝おうとする人々はそんざいするのです」。フィリピン・ルソン島生まれ。六十七歳。
 
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