2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

エルミタージュ美術館展

県立美術館に、エルミタージュ美術館展を観に行く。17世紀フランドル絵画と工芸品など。フランドル絵画は、あれこれと描きこまれた細部が楽しい。不思議な親しみを感じさせてくれる。何かしら純朴なものを。常設展も久しぶりに観た。スザニという中央アジ…

なごり雪

雨はあれから雪にかわったらしく、ぼたぼた音がしていたのは、みぞれのようだったかもしれない。朝にはたちまち融けたけれど。「三月こな雪ふりしきる」と1日頭のなかでリフレインしていた。気になって探した。中学生の頃に読んだ詩集だった。 三月 (室生犀…

意思表示

1日じゅう雨。 雨のなか、子どもが外に出ようとするのを連れ戻したら、怒ったらしい、部屋の戸をピシャンと閉めて、あっちへ行ってしまった。意思表示の鮮明に、見とれた。 「ごはん」と呼んだら、あっけなく戻ってきたが。 給湯器の調子がおかしいので、取…

「希望」について

庭の沈丁花が咲きはじめた。ほのかにいい匂いがしている。 水やりを子どもが手伝ってくれる。ので、いつもより時間がかかる。自分の足もとをびしゃびしゃにしながら、如雨露の水を飲もうとしていたり。 天気がいいので、川の土手まで遊びに行く。部屋のなか…

気後れ

毎日新聞ニュースの「こころの世紀 女という名の病」(心理学者・小倉千加子) http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/kokoro/onna/の39回目のタイトルは「最後の手紙」。ということはナイトメアの物語も、そろそろ終わりに近いんだろうか。キーワードは「…

黒いワシ

子どもとの遊びはとりとめがない。庭でコマをまわし(私がまわすのを見ている)、ペットボトルでつくった風車がまわるのをみて喜び、家の中では部屋や台所、あちこちに車やスペースシャトルを配備して、ブッブー、シッシッポ、ピーポー、ウーウーウー。 「ぐり…

日本製

昨日はいい天気だった。午前中、年に1度の床下の定期点検。床下にもぐってもらうためには畳を上げねばならず、畳をあげるためには、いまや物置と化しているベビーベッドを動かさねばならず、ついでに掃除機もかけた。床下異常なし。 午後、街へ降りるついで…

金鶴泳

拉致事件の捜査、というニュースを聞いていて、金鶴泳という在日朝鮮人作家の『郷愁は終り、そしてわれらは─』という本のことを思い出した。スパイ活動にまきこまれていく男女の、実話に基づいた話だった。金鶴泳の作品としては異色と思う。探してみると、本…

梅銀河

街に出る用事があって、雨の中を出かけた。花盛りの梅が車窓に流れて、「梅銀河」という言葉を思った。 もうずいぶん前になる。『梅銀河』というタイトルの歌集を送ってもらったことがあった。1度だけ会ったことのある麻生さんという年輩の歌人の方から。菜…

オオバコ

東京のほうでも桜が開花したらしい。東京よりずっと西にいるから、東京より先に春が来るはずだと思い込んでいたが、そうでもないみたいだ。ここの庭は梅がようやく咲きはじめたところ。 庭のあちこち、オオバコが小さな緑の葉をひろげている。「踏まるべき生…

インドネシア

昨日の午後、出かけた帰りに道ばたのつくしを摘んで帰る。今年はじめてのつくしは、みりんと醤油で炒めて、川で摘んだクレソンと一緒に残りごはんに混ぜて、散らし寿司にして食べた。菜の花のみそ汁も。春の野山に謝謝。 最近、子どもはものすごい勢いで言葉…

SL山口号

土日は、山口の義父母の家へ。土曜は雨で、中国自動車道から見える景色はすっかり白黒。水墨画のなかにまぎれこんだようだった。高いところでは雪がまだ残っていた。高速を降りると、紅梅白梅、菜の花、れんぎょうと、花の色が雨ににじみながら、車窓を流れ…

紅梅咲いた

昨日は1日春らしいいい天気。 梅の花がようやく咲いた。といっても、庭の白梅の木ではなく、鉢植えの赤の八重のほう。去年、枝が枯れて、もう駄目かと思ったけど、新しい枝を伸ばして復活した。ああ、やっと梅が咲いた。 椿も咲いた。今年はじめて蕾を2つ…

『伽倻子のために』

雨、ずっと降りつづいている。夜、外に出て、マンホールの上を通ったとき、その下を、水がごおごお流れていくのが聞こえた。とすると自分はいま流れの上、水の上に立っているのだと思った。 ふと、もうずいぶん前の映画、小栗康平監督の『伽倻子のために』を…

親子教室

雨。朝からざんざん降っている。さむいので子どもに一枚着せたら、お出かけすると思ったらしく、「くつ、くつ」と駆けていこうとする。かんべんしてください。今日はお外に出ません。 昨日はぽかぽかといい天気だった。午前中、保健センターの親子教室。4回…

降りながらみづから亡ぶ雪のなか

夜中、表に出てみたら、雪空に月がかかっていた。満月に近い中天の月。空の天井に、汚れた電球がぼんやりともっている感じだった。 雪はそのまま降りつづけたようで朝10センチほど積もっていた。庭も真っ白。子どもがまたひとしきり興奮して庭に出ていく。…

白いともだち

昨日の朝、粉砂糖をまぶした感じの雪景色。 久しぶりの雪に子どもが興奮して靴もはかないで庭に出ていく。あわてて連れ戻して靴をはかせた。庭で「ゆき、ゆき」と大喜びしている子どもの口に、雪のひとかけらを入れてやると、びっくりしたみたいに「みじゅ」…

この冥き遊星に

夜になって雪。春が来ると見せかけては冬になる。団地の坂を降りれば、梅も菜の花も咲いているけれど、わが家の梅はまだ咲かない。それどころか、つぼみが鳥に食われて、なんだかかわいそうなことになっている。 しばらく前に、東京都江東区深川あたりについ…

沼の春

子どもの頃、よく遊んだ場所に、大池と呼んでいた沼があって、町のはずれ、田んぼや畑がひろがるなかを山に向かって行くと、山のふもとの木立のなかに、その沼はあった。 今は近くをバイパスが通っていたり、田んぼも埋め立てられて住宅になっていたりするが…

記念切手

探し物をしていたらそれとは別に、古い記念切手を入れた封筒が出てきた。30年以上も前のもので、7円切手、15円切手、50円切手などである。50円切手は相当に大きくて立派な山水画だ。昔、年の離れた兄が持っていたものを、譲り受けたのである。もら…

夢みたものは

夕方のNHKの教育番組は助かる。子どもは、私が米をとぐとき、米のなかに手をつっこんで自分もとぐ真似をしないと気がすまないが、そのあとはテレビを見ていてくれる。「に・ほ・ん・ご・で・あ・そ・ぼ」とテレビと一緒に叫んでいる。昨日か一昨日か、「…

葉っぱ摘み摘み

昨日、いい天気だったので、子どもの散歩がてら、空き地で、ふきのとうとカラスノエンドウを摘む。カラスノエンドウはおひたしにするとおいしい。子どもは「はっぱつみつみ」と声だけかけてくれるが、自分は葉っぱより落ちているペットボトルのほうに興味が…

叱られて

ビデオデッキにさわってはいけないと何度言っても子どもは懲りない。昨日もまたさわっていたのだが、ちょっとやっかいだったのは、ビデオを入れるところに、あろうことか、玩具の小さい車を入れてしまって出せなくなってしまったことである。ブッブーの新し…

子どもたちからのプレゼント

小学校の事務員さんをしている友だちが、5年生の総合学習の時間に、私たちの関わっているフィリピンのゴミの山のフリースクールを訪れたときの話をしたら、5年生たち、自分たちが育てたお米を売って得たお金を寄付したいといってくれたそうで、感動してい…

雨の巷に  

夜からずっと雨。ざあざあ降っている。 「雨の巷に降る如く」というフレーズがよみがえって、幼なじみだった子のことを思い出した。利恵子ちゃんという名前の1歳年上の女の子で、小学校の頃、よく遊んだ。赤ちゃんのときに両親を事故で亡くして、お婆ちゃん…

明日は春

ちいさなお雛様をもらったので、昨日は甘酒をつくった。ちびさんには、セブンイレブンのプリンアラモード。晩御飯には、もらった菜の花をおひたしにしたのを添えた。女の子のいない家だし、1日遅れの雛祭りはこんなもんでいいか。この数日さむいけれど、今…

49日

雪はすこしちらついたけれど、天気はよかったので、午後、もらった野菜と川で摘んだクレソンを手土産にもって、市内へ降りる。F老夫婦のところも、学生の頃のバイト先のお店も、去年の秋と暮れ以来。 Fさんのところへ行くと、おばさんは、2月はずっと入院…

春の雪

春の雪、といっていいのかな。昼間はらはら降っていた。 子どもが雪を見たがるので、キッチンの曇ったガラス戸を指でぬぐってやると、自分も小さな指でガラス戸をこすっていた。 夜、近所の人が畑でとれた大根や高菜を、大きな袋3つ分もおすそわけしてくれ…

『海炭市叙景』

雨。 雨の夜は、フェリーの二等船室にゆられているような気がする。 瀬戸内海を渡る松山-広島間のフェリーは学生の頃から数え切れないほど乗った。ときどきは阿賀-堀江間も。 韓国に行ったときの関釜フェリー。2往復。 それから北海道に行ったときも、青…

きのこ

お風呂場にきのこが生えていた。こんなところに、バンソウコウを丸めたままで、と思って見たら、きのこ。いったいいつのまに。全然気づかなかった。それとも一晩で生えたんだろうか。しばらく様子を見てみよう。 子どもの頭のなかも、小さなきのこがもやもや…