2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

親を売りに

スクールカウンセラーに話を聞いてもらった息子は、少し、傷ついて帰ってきた。聴覚過敏のために、音楽の授業のさわがしさがつらいことと、先生の話を真に受けて、しんどくなることについて、相談に言ったのだが。家族のことを聞かれて、困惑したらしいのだ…

絶縁状

小川糸さんの本『ツバキ文具店』は代書屋さんの女の子の話。ポッポちゃんは、依頼を受けてお手紙を書きます。ラブレターも、借金を断る手紙も。天国からの手紙まで。いろんな人になりかわっていろんな文体、いろんな書体の手紙を書いていきながら、人と出会…

梅雨

日曜日。梅雨の晴れ間、町内会の大掃除。朝、軒下にツバメの卵の殻が2個分落ちていた。孵化したらしい。まだ小さいのだろう。巣の中にいて姿が見えない。数日ぶりに畑を見に行ったら、いちめん雑草に覆われていた。そういえばじゃがいもを植えていたはず。…

ONとOFF

クラスは中学受験をして集まってきた子たちだが、経歴はいろいろ。3つ受けて全部受かって、ここを選んできたという子もいれば、3つ落ちて、かろうじてここだけ受かったという子もいる。その子は、なんでも3つ落ちたうちのひとつは、受検の最中に寝てしまった…

12歳の悩み

「今度やったら先生に言うから」と息子が言ったあとは殴ってこなくなったF君、いまは殴るふりで撫でてくる。そのFくんが訊いてきたらしい。「お前、チクり魔?」。「そうかもね」と息子が答えたら、「そんなことしていたら、友だちができないよ」と言われた。…

枯れ葉剤と一銭五厘の旗

枯れ葉剤は四国にも撒かれていた、という記事を見かけて、ぞぞぞっ、としている。1970-80年代、私がそこで暮らしていた頃だなあ。ベトナム戦争で使って余ったのを、日本が引き取って、国有林に埋めたり、農薬で使った、という話。 http://sharetube.jp/artic…

定期考査前

もうじき定期考査だけど、試験前の家庭学習について、何時間勉強しましたって、報告するらしい。先生の言うことを真に受ける息子である。かわいそうに。試験前なんだから3時間4時間やりましょうね、って、無理ですから。日頃学校に置いている教科の教科書も…

折り返し地点

長いこと、私の人生の目標は、とにかく母が死んだ年までは生きてみようということだった。そして無事、母が死んだ年を超えたので、私は一仕事終わった気分、あとは余生とのんびりしていたんだけど、ある日、息子がふいに、「ぼくが、自分の家族をもってにぎ…

玄関前のツバメの巣に親ツバメがいないと、なんだかどきどきしてしまう。卵を捨てて、いなくなったんじゃないかとか、よその家庭のことながら。それでしばらくして、親ツバメがすわっているのをみると、ほっとする。夜、息子を誘って近くの川に蛍を見にゆく…

コミュ障

息子のクラスにペーパー君というあだ名の男子がいて、なぜペーパー君かというと、別のクラスに、学問の神様と呼ばれている女の子がいて、その神ちゃんと同じ苗字なので、区別するためにペーパーらしいのだが、 息子、ペーパー君に言われた。「おまえ、コミュ…

見えないところで

見えないところで咲いている薔薇。家の裏の細い通路に咲く薔薇はすごくきれいなんだが、ほとんど誰にも見られることがない。表からは見えないし、近隣のどの家からも死角。我が家の台所の窓のすきまからだけ、私が思い出してのぞいたら見ることができる。は…

「訪問者」

月刊フラワーズ7月号が、萩尾望都の「ポーの一族」の新連載のために、異例の重版、というニュース。だって私が、数十年ぶりに漫画雑誌なんて買いましたもん。「ポーの一族」も「トーマの心臓」も愛読書でしたもん。友だちっていうのは、それらのマンガについ…

金色メッキワンワン

息子、Fくんがまた殴ってきそうにしたので「今度やったら先生に言うから」と言った。Fくんは手をひっこめた。 洪水ちゃんは、いつもたいてい一番に手をあげるが、答えがわからないのに、他の人が手をあげたら、我慢できずに手をあげているという場合も多いみ…

ツバメの巣 つくりかけ

数日前に、玄関前が土で汚れているのに気づいた。なぜかしら、雨だからかしら、と思ったけど、掃除するのも面倒なのでスルーした。一昨日あたり、ツバメがしきりに家の前を飛ぶなあ、と思ったけど気にとめなかった。それが、軒下にまで入ってきて、私がそこ…