2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

17歳の有権者

投票日が今月末になったとき、ああ、ぼく選挙権ないな、と息子が言った。投票日の翌日が誕生日なので。そして次の瞬間、ぼく、選挙権あるらしい、と言った。ツイッターで呟いたら、誰か、法学部の学生さんらしいけど、教えてくれた。投票日の翌日に誕生日の…

もうひとりのわたし

NHK短歌11月号に、私の短歌、紹介してもらっているようです。10年前の歌集。歌がこんなふうに誰かの傍らにいてくれるということほど、うれしいことはなく。

柘榴

「ぼくとしては、心臓が破れたほうがましだよ割れ目のなかはとっても愛らしく暁の万華鏡のようなんだから」 D.H.ロレンス 最初の1ページめで、こんな詩に出会う。柘榴の詩。「嗅ぐ文学、動く言葉、感じる読書」自閉症者と小説を読む、という本。文学作品を、…

コスモスの丘

死ぬ夢を見た。焼き場で、私が棺の中に横たわって、これから炉のなかに入れられるという場面を、空中から私が見ていた。周りに何人か人がいて、知っている人のようでも、そうではないようでもあった。私は年老いているようでもそうではないようでもあった。…

前略 秋さま (クアドラプル プレイ) 

きれいな秋の空、秋の風。 前略 秋さま 生まれかわってもふたたびさびしくなれますように (蝦名泰洋) 思い出して探した。出たばかりの両吟集『クアドラプル プレイ』のなかの歌だった。 いつのまに過ぎた夏だろう。親しい、慕わしい人の死が相次いで、過酷…