三段峡

連休最後の日。息子とバスに乗る。

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連休どこにも行けなかったので、そんなに遠くなく、人もあんまりいそうにないところで、三段峡に行くことにした。もよりのバス停から1時間ちょっとで行ける。
息子は生まれてはじめて行く、らしい。気づかなかった。連れていったことなかったんだ。バスで行ったことは私もない。JRの三段峡行が廃止になる前には何度かJRで行った。大好きな路線だったのに。息子が生まれたその月に、廃線になったのが、ほんとに残念だった。
最後に乗ったのは、12年前だ。妊娠中でした。ということは、きみは行ったことあるんだよ。
「そんなこと言われても、ぼくは知らない」
というわけで、朝からお弁当つくって、息子とふたりで行ってきた。

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三段峡。渓谷を1時間近く歩いた。新緑がきれいで、水がきれいで、暑くなく、人も多くなく、気持ちのいい山歩き。渡し船に乗って、休憩所のあるところに行ったら、オオサンショウウオがいた♫ 
山椒魚は悲しんだ」井伏鱒二山椒魚の話の書き出しと、「なんたる失策であることか!」は、ある時期、わが家の流行語だった。

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息子は石を投げて遊ぶ。ほかにすることもないのに、楽しそうに遊んでいた。それから渡し船でもどって、また渓谷を1時間歩いて入口まで戻る。午後の陽ざしで緑がまぶしい。

ついこないだまで、歩いていてもすぐに抱っこをせがんできた小さい子だったと思うのに、しっかり自分で歩いているのが、なんか不思議だ。重いほうのリュックと水筒とずっと背負っていたもんね。がんばったのでアイスクリームをおごってあげる。

帰りのバス、息子は窓から外を眺めて、JRの廃線跡を写真におさめようと苦労していた。廃線以来11年半も経つのに、まだ残っているホームの看板とか、線路とか鉄橋とか。安野の駅は小さな公園になってキハが置いてある。JRが走っていた頃、この駅は、春には桜やいろんな花が花盛りで、夢のように見えた。線路沿いの人がみんな手を振ってくれるのが、とてもしあわせだった。

楽しかった。また行こう。