少年たち

近所の男の子たちに数年ぶりに出くわす。こないだ見たときは小学生だったと思うのに、今は茶髪で耳ピアスで地下足袋である。もう18歳くらいになってるのかな。
「この子はいまもかしこいん?」と一緒にいた息子のことを聞いてくる。さあ、どうだろ。息子が2歳の頃だからもう8年前だ、道でこの男の子たちに取り囲まれて、リュックの中身をのぞかれたことがあった。そのなかに絵本があって、息子がそれを読みだしたから、「えー、この赤ちゃん、字を読むよー」と子どもらのあいだでちょっとした騒ぎになったのを思い出した。
何年ぶりに会うのに、もうひとりの茶髪ピアスの少年とは初対面なのに、息子はなんだかなついている。ときどき、こういう波長のあうお兄ちゃんがいるのだ。近所にいてくれるのは、うれしいよ。