3日めの朝、まず上野公園へ。桜もわりと咲いている。ゆっくり花見もしたいが、息子はそれどころではなく、美術館も見たいが、やはりそれどころではないので、ほらここが西洋美術館、ロダンのカレーの市民と地獄の門だけ見せて、動物園へ。
パンダの列に並ぶ。30分待って見た。シャンシャンはおっきくなっていた。木の上でのんびりしていた。
隣のブースではお母さんが笹を食べ、その隣のブースではお父さんが笹を食べていた。
それからモノレールに乗りたいというので、モノレールに乗る。なんでも、上野動物園のモノレールの仕組みは、世界にたったひとつだけの、珍しいものなのだそうである。
パンダを見てモノレールに乗っただけの上野動物園を出て、駅に戻って、大宮へ。それから鉄道博物館へ。息子はここへ来たかった。
私ははじめてだが、息子は4歳のときに来ているから、11年ぶり。なかなか壮観。
食堂車を模したレストランでごはん。
そのあと、まだまだここにいるという息子と別れて、私は都内に戻る。友だちとお茶する。
夕方、6時45分から7時の間に交番前で待ち合わせたのに、息子がやってこない。ようやく来たのが7時20分で、どうしたのかと聞いたら、鉄道博物館から池袋まで戻ったあと、山手線一周あまりまわって上野に戻ってくるはずが、途中で緊急停止ボタンが鳴り、そのまま20分ほど停止して遅れたのだそうな。
やよい軒に連れてってごはん。3杯もおかわりしていた。
それから、仕事帰りに来てくれた友だちとお茶。私たちのおしゃべりの間、息子は静かに本を読んでいた。友だちから次々借りてくるラノベ。
そのあと息子とスカイツリーを見に行く。スカイツリーはライトアップできれいだし、橋もライトアップできれいだし、しかもそこを電車が走るし、光のリボンのようよね、惜しみなく次々と電車は走るし、桜も咲いているし、息子、カメラの電池が切れるまでそこにいた。風吹いて寒かったけど。
それから雷門の前まで行くと、門の前で撮影をしていた。それが、旭日旗をもった詰襟姿の美少年、と見えたが、男装の美少女だった、雷門の前で、旭日旗をもって、ポーズをとっている。
謎だ。
「こういうのをかっこいいと思う人たちもいるんだろうなあ」という息子の、肯定も否定もない冷静さ。
浅草寺を散策。桜咲いてきれいだった。この時点で夜11時を過ぎていた。
15歳の息子と真夜中の散歩。散歩が楽しいというのは、なんだかぜいたくなことだ。東京で暮らしているとき、散歩が楽しいなんて思わなかった。
向こうにスカイツリーが見えて、屋根の上にはレトロな人形がすわっていた。
うろうろ歩いて宿についたのは12時前。