帰省 ②古い町並み

8月13日。

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午前中は、卯之町に行くことにする。江戸時代からの古い町並みが残っているらしい。近いのに、宇和島で暮らしていた頃、私は行ったことがない。だって、どっこも古いし、珍しいものとも思わないから、話題にもならないし。
宇和民具館が、予想以上に面白かったのは、たぶん息子を連れて行ったから。息子はここで、生まれてはじめて、レコードプレーヤーというものを見た。レコードが回るのもみた。それから、生まれてはじめて、足踏みミシンを見た。踏んでみた。布切れをすこし縫わせてもらった。

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祭りのものや、祭礼の品、子どものころにふだん見ていた、農機具や大工道具や台所用品が、たくさん収納されていた。バケツまで、なんだか骨董品らしい顔をしているのがおかしい。古い時計やランプや、タイプライターに混じって、黒電話やワープロが置いてある。それももう骨董品なのか。
写真館を模した一画があって、レトロな写真機をのぞき込んだりしながら、息子は興味津々の様子だった。昔、証明写真を撮ってもらった写真館や、高校に写真部があって、暗室もあったことなど思い出したけれど、それももう、どこにもない景色なんだろうな。

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昭和って、昔なんだよね、と思ってはみるが。いつのまに昔になったのかな。

開明学校は国の重要文化財。明治15年築の小学校が、残っている。明治の頃からの教科書や、あれこれの資料が展示してあって面白い。ここに古いオルガンがあって、息子は足踏みオルガンを、見るのも触るのもはじめて。弾くと途中で音が消える。ペダルを踏みつづけなければならないのが、なかなか難しかったみたい。

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卯之町は幕末に二宮敬作が開業医をし、そこで、シーボルトの娘のイネが学んだ。二宮敬作の墓への矢印を見かけたが、暑くて暑くて、外を歩き回るのは無理、またいつか。

米博物館は、旧宇和町小学校の建物で、どこにでもある古い校舎としか思えないんだけど、私も幼稚園のとき、それから小学校の一時期、こんな校舎だったなあと思うんだけど、自慢は廊下が109mあることで、なかなか長い。

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午後、父を誘ってまた温泉へ。夕方、回転寿司。魚は美味しい。みかんブリというのをはじめて食べた。みかんブリおいしい。みかんブリすごい。


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夜、予土線で、松野町まで。花火大会見にゆく。列車は一両編成だが、予土線には新幹線が走っている。ほんとにいじらしいことだけど、鈍行列車に新幹線の頭部分のハリボテをつけただけの、ほんとにかわいい新幹線。途中の駅ですれちがった。

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松野町の花火大会はすごい迫力。駅のホームのすぐ傍らが四万十川の支流で、その河原で打ち上げるから、音がすごい。息子は耳を押さえたまま見上げている。
マイクの声はよく聞こえないんだけど、○○ちゃん、お誕生日おめでとう、で花火があがる。○○さん、プロボースしました。婚約おめでとう、で花火があがる。そんな感じで花火があがるのが、楽しい。過疎の町だけど、花火は景気よくあがる。

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