風が吹いて、向かいの山がごうごうと鳴る。雨あがりの木々の緑がはげしくゆれるのを、子どもと見ていた。子どもは「やま、やま、みどり、みどり」としきりに言う。きみの心も風にゆられているみたいに。そうして緑に染まっていくみたいに。 庭の芍薬の赤い花…
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