真っ赤な秋

 
 郵便を取りに出て、そのまま外の階段にすわって日向ぼっこをしていたら、赤とんぼがとんできて足もとにとまった。あざやかな赤の色に見とれた。目をあげれば、向かいの森もすこしずつ紅葉がはじまっている。

 「真っ赤な秋」という曲は、小学校4年のときの音楽の教科書にあった。学校の掃除の時間、運動場の片隅を竹箒で掃きながら、大きな声で歌っていたことを、妙にはっきりとおぼえている。短いスカートで素足に運動靴だった。風が吹くと、足に砂があたって痛かった。

 ブログをはじめることにした。赤とんぼを見たと、だれかに言いたくなった。