動物園

水曜日の午前中は、療育センターの仲間と動物園に行く。
男の子4人、あとからひとり合流して、全部で5人。と母たち。
後期のクラスには来ていないハヤト君にも久しぶりに会った。
近くの動物園なのに、この動物園に来るのはじめてで、子どもも、おじいちゃんやおばあちゃんや、大人だけと一緒のときとは全然表情まで違って、楽しそうだったわ。「療育センターにいるときより楽しそうだよね」と言いあったけれど、ちびさんまたそれが際立っていた。
 
抱っこさせてもらったテンジクネズミさん、ちびが手を離したせいで、膝から落ちてしまった。落ちた子をまた抱き上げて、「つれてかえるの」なんて言うが、そりゃもうテンジクネズミさんがかわいそうというもんです。
 
シマウマのところに餌を運んできた飼育員さんの、大きな三輪車みたいな車が止まっているのに、4人の男の子たちむらがって、運転席に乗ったり荷台に乗ったりしていた。
 
鳥やネズミやサンショウウオの赤ちゃんたちの部屋で、鶏の卵がかえるところ、もうすこし、もうすこし、と言いながら、ハヤトくんのお母さんと私と、夢中でのぞきこんでいたら、
その間、ちびたちは、小さな流れの飛び石を渡って遊んでいたみたいで、どうやら、最初に飛び石を渡ったのはうちのちび、それをハヤトくんが追いかけて、水に足をつっこんだのは、ハヤトくん。
おかげで、もうすこしで、卵から出てくるところだったのに(先に出た子が、あとから出ようとする子を助けているところ)、見れなくなったじゃないかああああ。
 
楽しかったのは、子どもだけでなく、写真見てみたら、子どもより動物をたくさん撮っている。私も楽しかった。
お昼ごはんのころから(また、ちびたちが食堂でおとなしくすわっているはずもなく)ぱらぱらと雨。半分ほどは見ないままで、解散することになったけど、動物園また行こう。
 
それでその日のうちに、来月の忘年会の日取りまで決まってしまった。
子どもに障害がなかったら、こんなふうな人間関係はきっとなかった。「みんなちがってみんないい」は金子みすずだけど、「みんなヘンでもみんないい」という感じ、ちびさんたち、ほんと面白い。
 
で、興奮して夜更かしのちびさん、お風呂から出るのをいやがり、数を数えない、と言う。じゃあ、時計の数字があと3分たったら出よう、と妥協したが、3分たっても出ない。200まで数える、と言い張る。じゃあひとりで数えなさい、と先に出たら、ひとりではいやらしく、ついに感情の収拾がつかなくなり、久々に大きなパニックだった。
動物園で、大きな鳥たちの鳴き声をこわがっていたけど、おまえの叫び声のほうがよっぽどひどいわよ。
鎮まって寝たのは11時。