草の道

ちびさんに幼稚園の入園許可証届く。
それで、入園のしおりを見ていたら、入園料の払込が、来月上旬……
私立の幼稚園なので、良心的なほうだろうが、それなりにかかる。
来月は家族で4泊5日、東京に行くんである。その他あれこれ、出費がかさむ。冬は暖房費もかかる。
払えるのか。
 
と、考えていたら、ある瞬間、いきなりどうでもよくなり、
寿司食いたい、と思った。
ちびさんの幼稚園が決まったお祝いに寿司食いに行こう、などと言って、出かけたら、いつも行く回転寿司さん、工事中で休み。この店は、一番安い皿が、おいしいのでお気に入りなのだ。いつも、一番安い白い皿だけを、積み上げていく私たち。
しょうがないので、買い物して帰ることにする。ちびさん、弁当のところに寿司のパックを見つけて、これ買うの、と言いはる。どうせきみは卵焼きしか食べないし、それなら、家で卵焼いてあげるよ、というが、きかない。ので買って帰る。
 
ちびさん、卵だけ食べてあとは食べず、パックに入っていた、バランを欲しがるので洗ってやる。「モンゴルには草があるのよ」などといいながら、ふりかけごはんを口に運んでいたが、何か思いついたらしく、食べかけのまま「ごちそうさま」して、向こうの部屋に行った。
 
バランの草の道を、ワゴン車が通り、電車が通り……。