満州の

ご本いただいた。

 満州の土に還りし妹よこおろぎ真似て跳ぶのはおやめ
              山田忠義 歌集「天鼓」

涙でた。満州からの引き揚げのことは聞いていたんだけれど。

こういう人に会うと、私はとってもほっとするんだけど、作者は、にんげんが年をとるのはいいことだなあ、と思わせてくれるようなおじいさん。
たぶん、一生分の現実への復讐のおもいのこもった本。

 行き行くは独りがよろし風を聴き花を嗅ぎ工事の穴あれば覗く
                    
あたたかい本。