朝、幼稚園バスに間に合うかどうかぎりぎりな感じだし、焦るのもあぶないし、そっち方面に出かける用事もあるし、電話して、あとから送っていくことにする。

で、幼稚園に連れていったら、入口でしがみついて離れない。「ママ、いっちゃいやだ」と泣く泣く泣く泣く泣く。ああ。こればかりは1年間全然変わってない。ママママママママ泣くのを、先生に引きずられてゆきました。
去年の今頃、療育のクラスで、母子分離の時間がくると、泣き狂っていたのを、久しぶりに思い出す。

毎朝、幼稚園バスに自分で乗れなくて、荷物のようにもちあげられて席まで運ばれているのは、泣いたり暴れたりしないだけ、かわいいもんかも。バスに間に合うようにがんばろう。

ちびさん元気に帰ってきた。凧つくって、凧あげしたらしい。ビニールにケロロの絵。しかしこの凧、あがるのだろうか。

と思って、家の前の坂道走ってみたが、あがらない。
息だけきれた。

ゴミの山の子どもたちが、こんな凧あげていた。ゴミのなかのビニール片を凧にして、季節を問わず遊んでいた。2000年、ゴミ山が崩落して数百人が犠牲になった現場でも、そのゴミの海の上、はるかに凧があがっていた。
 
  貧困にひきずりまわされても子らの凧が喜びのように舞いあがる 野樹かずみ