水疱瘡

ちびさん、水疱瘡でした。
薬ひと抱えもらって帰る。

病院で診察を待っているときに、小さい女の子が点滴されて泣いているのを見ているうちに、ちびさんしくしく泣きだしたのだが、帰って夜になってからも思い出すらしく「ママ、ぼく、ながいちゅうしゃ、いやなの」しくしくしく。
それで、病院に行っても、注射されないためにはどうすればいいか、彼なりに、考えたらしい。
「ママ、ぼく、ちゃんとおくすりのむよ。やさいもたべるよ。ママ、ぼく、あしたはトイレで▲がんばるよ(昨日はパンツのなかだった)。だからながいちゅうしゃはしないの」と泣く。
「お願いしますね」と言ったら、
「りょうかいっ」って、やっと泣きやんだわ。

一週間ほど、幼稚園に行けないことを説明するのに、パパが言うのだ。
「きみは細菌兵器になってしまったから、危険だから、幼稚園に行ってはいけないんだ」
細菌兵器……!
するとちびさん、「うん、わかった」と神妙にうなずいている。
わかってんのかな。
まあね。うつるからね。

熱の子をカイロみたいに抱えて寝る。あったかい。
今朝、熱すこし下がる。体は、いっせいに、ぶつぶつがあらわれはじめている。
やれやれ、いっしゅうかんは、ながいぞ。