そんなに遠くないところに

同じ学区内かな、隣かな、いずれにしてもそんなに遠くないところに、マスコミが殺到していたらしく、何があったんだろうと思っていたんだけど、どうやら、大阪のパチンコ店放火の容疑者の実家が、あるらしい。

ああ、ここで育ったのか。
と思ったら、なんだか近所の子どものひとりのような気がしてきた。

金がない、仕事がない、家族がない、借金がある、という状況に追い込まれてしまうのは、たぶんそんなに難しくない。と思うのは、身の周りにわりと、いるからね。
(そうなってない人は、金があったり仕事があったり家族があったり借金がなかったりすることに、ほんとうに感謝すべきだと思う。たぶんそれはとっても運がいいのだ)
そうなってしまったときに、自暴自棄にならずに踏みとどまれるかというのは、けっこう大変な試練なのだと思う。かりに自暴自棄になっても、なお暴力の側に傾かずに、たとえば路上生活、たとえば親戚の家の納屋暮らしで踏みとどまっていられるのは、それはそれで立派なことなのだと思う。

金がなくて仕事がなくて、家族も壊れて、借金があって、住民票も移せず、生活保護も申請できず、月数万円のバイト料ぐらいで、なんとか生きてる人たちも、たくさんいると思う。

死にもせず発狂もせず、申し訳なさそうにはにかんで、人生をあきらめて、まあそれなりにひらきなおって、生きている間は生きてゆくことの、すごさ難しさ。

ああ。ガソリン撒くなんて、そんな簡単な、そんなさびしい残酷なことをしてはいけない。


七夕。でも雨と風。
七夕飾りつくらなかったな。来月にしよう。