Paaralang Pantao 5

☆ベイビー先生の娘たち

エラプ校のベイビー先生は、レティ先生の長女。
私がはじめてパアララン・パンタオを訪れた94年に、ベイビー先生は3度目の結婚を終わらせて、4人の娘たちを連れて、パヤタスに帰ってきた。それからずっと、パアラランの先生をしている。

そんなわけで(どんなわけで)生活も環境も全然違う人生を生きているのに、ベイビーに会うと、たぶん同世代ということもあって、なんというか、一緒に生きてきたなあという気持ちがすごくする。

さて娘たち。

はじめて会ったときは8歳でしたが、今年23歳なのか、去年カレッジを卒業した長女のジョイは、去年は、就職を探している、という話でしたが、就職しないまま、結婚したのかしないのか、ボーイフレンドと彼の小さな娘と一緒に、エラプ校近くの彼の家で暮らしはじめた。
きまりがわるいのか何なのか、ジョイはレティおばあちゃんからは逃げまわって、話をしないらしい。あとで「ジョイはどうしていたか」とレティ先生に訊かれたよ。

次女のチャイリンは、19歳かな。高校生のとき赤ちゃんを産んで、お母さんになった。高校は2年で中退したが、今年、卒業資格試験をパスしたらしい。女の赤ちゃんの名前はグローリィ。2歳。
日本からの支援で、奨学金を出して進学させた生徒たちが(しかも自分の孫が)こんなふうにドロップアウトしたもんだから「とても恥ずかしい」。
もうよほどでなければ、高校生大学生の奨学金は出さない、その分を給食費の不足にあてることにした、とレティ先生は言うのだが。

三女のロレインは17歳。高校生。パアラランの奨学生のひとり。

(つづく)