パアララン・パンタオ 2014年10月 ②

10月27日月曜日。
パヤタス校の午後のクラスは、2クラス。ジンジンが、マリアペレ先生のクラスの生徒たちについて教えてくれる。あの男の子は読み書きがよくできるよ、とか、あの女の子は、一週間休んでいたから、アルファベット忘れちゃったみたいだ、とか。

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グローリィ先生のクラスの、一番年長のプリンセスという名の女の子は8歳。ジンジンが個別に教えていたけれど、今まで学校に行ったことがない。
学校に来るとき、子どもたちは体を洗ってこざっぱりした身だしなみでくるが、プリンセスは臭いままでやってきた。きょうだいが多くて親もほったらかしだったようだ。あの子は、いつもジャンクショップのなかにすわっていたよ、と先生たちが言う。
目があうと笑う。ばさばさの髪からのぞく目はくるくるとよく動いて、勉強が好きかどうかはともかく、教室にいるのは楽しそうだ。

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プリンセスたちのクラスは、なかなか勉強がすすまない。名前を書くのもやっとこさ。
「大きくなってから学び始める子は、書くことも嫌いだし、大変だ。小学校にあがる前に、もう一年、ここで勉強させないといけないだろう」とレティ先生。

夕方4時。みんなが帰ったあとも、黒板の文字を書き写すのがすんでなくて、居残りの男の子は、涙目だった。みんなが帰ったあとの先生たちのおしゃべり。
「あの子ったら、ちょっとしか書かないのに、肩で息して、はあ、すんだ、これでぼくは自由だ、っておおげさに言うのよ」 そんな話で笑う。

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いつも、夏休みに来ていたから、フィリピンは雨季で雨ばかりだったから、あんまり見ることがなかったけど、夕ぐれ、夕焼けの雲がきれいだ。
路地で、子どもたち夜になっても遊んでいる。

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