ペダルをこぐ

私が自転車に乗れるようになったのは、小学校6年のとき。それまでは全然、乗れるという感じがしなかったし、乗れなかったのだが、そのときは乗れるかもしれないという感じがして、あざだらけになって練習して、乗れるようになったのだった。
だから息子も6年生頃には乗れるようになるだろうとなんとなく思っていたが、もう6年生が終わってしまった。
ここは急な坂だから、自転車使わないし、今のところ乗れなくても困らないんだけど、小学校も終わったし、このあたりで練習しようよと、誘ってみた。

たぶん、発達障害の特性の、発達性協調運動障害、のせいなんだけど、
ペダルをこぐ、ということが、思いのほかに難しいようなのだった。ペダルを踏んでタイヤを回転させる、その一連の動作を理解できずにいるような、なんというか、体の動きがてんでちぐはぐな感じ。どう教えていいかわかんなくて、私もちょっとパニックになる。自分が自転車に乗れるかどうかも不安になってきたりした。
それでも、2日目には、乗れるかもしれないという感じが本人もしてきたようで、3日目にはついに乗れるようになった。4日目の今日はカーブとか、細かい動きもできるようになって、なんか楽しそうに自転車に乗っている。
よかったなあ。ついに突破した。
これで小学校時代、思い残すことはないというか、できることは全部したなあと、私もほっとした。


あ、泳げないか。できないことも残ってる。

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泳げない。毎年、プールの時間は水のなかでばたばたしてきたのに、彼のことだから、とてもまじめに、ばたばたしてきたにちがいないんだけれど、ほんとに無駄にばたばたしてきただけなんだと、いじらしいような胸が痛いようなことですけど。
私も泳げないし。どうしていいかわかんない。


向かいの森の桜、咲きはじめている。

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