いろいろなきまり

昨日は、朝の教室で、同じ通学班の、近所のSくんに、宿題のプリントをぐしゃぐしゃにされたらしい。
バス通学の最初の便に乗るこのふたりが、教室一番乗りなのである。先生が来るまでのけっこう長い時間をどう過ごしているかは、気がかりではあったんだが。
だいたいノートを絵をかいて過ごしている、とはきいていた。
ときどきSくんが「勝負しよう」と言ってくることもあって、それも、いやなのらしい。なんの勝負かわかんないんだけど。
同級生と何をして遊べば、きみは問題なく楽しくいられるのか、私はわからんなあ。わからないよ。

それで、宿題ぐしゃぐしゃにされてどうしたの、ときいたら、
ノートをみせてくれた。
自由ノートに、次のようなことを書いている。

「いろいろなきまり1
①しゅくだいをくしゃくしゃにしない。
②ひとをたおさない。
③きょうしつのなかをはしらない。
ほかにもいろいろなきまりがあります。」

これを、Sくんに見せたらしい。
それで見せたらどうなったの。
「わかったって言って、宿題のしわをのばしてかえしてくれた。」
一件落着、なのか。

よく応戦している、とは思うんだが。
何するんだよ、そんなことやめろよ、先生に言うぞ、とか言い返してほしいところだが、まあそういうことは、きみにはできない相談だな。

いきなり、ノートを見せられるほうも、たいへんだ。

ポケットのティッシュは、涙をふくのに使うんだそうである。着実に減っている。やれやれ。