地図の話

子どもの作文。
毎週末の作文、何書くのか困りはてていたが、好きな地図の話を書くことにしたら困らなくなった。2年生の最後の作文はこんなの。

「地方自ち体について
 今回は、地方自ち体のざいせいと、その新しいうごきについて説明します。
 金があるところ、たとえば、とまり村、六かしょ村、女川町、東海村、つるが市、げん海町などは、原ぱつがあります。また、かみすき市、川さき市などは、工場があります。このほか、東海市のせいてつじょ、すずか市のサーキット、あ南市の三大火力はつ電しょ、かん田町の自どう車工場などの大きなきぎょうがあります。太へいようベルト地たいはゆたかです。一方、北海道、東北、日本海ぞい、きい半島、四国南ぶ、九しゅう南ぶは、金もちではありません。
「もっと金もちになってほしいな。」
なんて、言ってしまいました。
 この地図で、もっといろんなことを知りたいです(高校の地図です)。」


おそれいる。高校の地図帳に、地方自治体の財政状況を色分けしたやつがあって、原発のある自治体は目立つ。あとは、図書館で借りてきた図鑑をめくって、以上のことを理解したらしい。「その新しいうごき」は何かときいたら、経済特区の地図を見せてくれたが、説明できそうになかったんだろうな。2ページ書いたから、もうやめたって。
毎日、30分も1時間も地図眺めてる。

その同じ子どもが、本屋に連れていくと、ずーっと、幼児向けの絵本コーナーにいる。2歳児向けぐらいの、電車や車の絵本の、ボタンを押したら音が出るようなやつを、片っ端から鳴らして、しあわせそうだ。電車の写真の一枚一枚、車の絵のひとつひとつ、眺めても眺めても飽きないらしい。3歳のころとぜーんぜん変わらない子どもがそこにいるんである。

ふしぎだ。