成長

そういえば、療育の待合いで、息子は、小さい子向けの玩具で遊んでいた。
ビニールの動物の背中に乗ってぽよんぽよん弾むやつ。就学以前の子供向けよね。
小学校も4年生になる子が遊ぶようなものでもないよねと思うけど、楽しそうだ。
そういえば、彼は小さいときはこれで遊ぶことが難しかった。
たぶん、いまだから楽しい。

それで本屋に行くと、3歳児向けぐらいの絵本をずっと眺めていたりする。
たぶん、それもいまになって面白いと思うようになったのだと思う。

実に正しく、自分のペースで成長してくれている、と思う。
たぶん、そうなんだと思う。

物語を読まない子である。辞書、図鑑派。
なので、たまには読み聞かせしてやっていたが、
「ぼくはもう、1年前とはちがうんだから、読み聞かせはしなくていいんだ」っていう。
本読むよりゲームしたい、のでそういうのだが、いまは「ママのいいなり週間」なので、ゲーム取り上げて、読み聞かせする。
風の又三郎、途中のままなのだ。馬が逃げた場面で中断していて、そのあとが気になってしかたがなかったのだ。私が。
それで、最後まで読み終えて、なんかすごく満足だ。私が。

声出して読むと、違う。臨場感がすごい。読んでいて風の音がこわくて泣きそうになったもん。

そういえば子ども、音読の宿題さぼってるのに、親のサインのところに、自分でサインしてる。まあいいや。風の又三郎のセリフのところ、半分音読したし。

ところで、学校にもっていく水筒のデザインは、スティッチである。1年生のときは、お気に入りだったのに「そろそろ恥ずかしい」って言う。
なので、子どもには新しいのを買ってやって、私がそれを使おう、かわいいし。
と思ったが、飲み口のところを、噛んで噛んで、ぎざぎざにしている。
……私が使わずに、ほかの誰が使えるだろう。

上履き入れが、そろそろ小さくなっている。年中さんのときからだから、5年使ったのだ。じゃあ、新しいのをつくってあげるよ。
布をさがすと、機関車トーマスの絵柄のが出てきた。これでつくろうかというと、子どもっぽいから、いやだっていう。
でも、この布、きみが、これがいいって選んだんだよ。たった一年前のことだよ。
……私のざぶとんカバーにしよう。

さくらんぼの種があるんだ」っていう。
給食で出たやつの、種をもって帰った。畑に植えて育てるっていう。

植えてもいいけど、大きくなって実がなるまで、すごーく時間かかると思うよ。苗を買ってきて植えたほうが早いよ。
「いいんだ、ゆっくりでも。ぼくは種を植えるんだ」

そりゃもちろん、ゆっくりでいいです。芽が出るのかが心配だけど。

どんなふうに成長したいかは、きっと自分自身で知っているよね。さくらんぼも、きみもね。



いま畑は、毎日いちごがたくさんとれる。日曜のイチゴケーキのあと、月曜、火曜と、20個と30個ほど、水曜は57個で、木曜の今日は87個。 Cimg2856

すでに200個以上収穫してる計算だ。ほとんどほったらかしなのに、いちご、ほんとにえらいな。

昨日今日と食べきれないので、会った人たちにおすそわけ。