電卓

電卓がうまく使えない。
ボタンが小さいのだと思う。
帳簿の計算するのに、押し間違えで、何回もやりなおす。
こうなると、手書きの筆算のほうがましである。
ところが手書き筆算だと、素朴に計算間違いする。
なので、やっぱり電卓がほしい。それで、ボタンの大きい電卓買ってもらったが、それでも間違うのだ。

いつでも何度もやりなおし。

ケータイ電話を使えないのも当然だと思う。あの小さいボタンは無茶です。私は自宅の電話を使うのも、苦手。ボタンを押す式のは、うまくかけられなくて何度もかけなおす。

昔のジーコロロの電話がなつかしい。
ジーコロロとわっかがまわってる間に、次の番号なんだっけと考える余裕があった。

午後、子どもが、パパに電卓をかりていた。何して遊ぶんだろうなあ、と思っていたが。

「むずかしいときはこれを使おうと思って」って言う。
傍らには算数ドリルの宿題。

それは駄目だね、2桁×1桁のかけ算くらいで、電卓使おうなんて怠けすぎ。

取り上げたが、取り上げて気づいた。電卓つかったからといって、正しい答えが出てくるとは限らない。あの不器用な指が、ボタンの押し間違えをしないはずがないのだ。

筆算でやんなさい。電卓つかってまちがうよりは、自分でまちがったほうがかっこいいと思うよ。