それでも春は

それでも春はやってくるんだなあ。
畑に行ったらふきのとう見つけた。近くの空き地でも見つけた。摘んできて、ふきのとうみそつくる。てんぷらもつくって食べる。
バス停の空き地では、だれが飼っているか知らないが、山羊が飼われていて、草食べている。

子ども、家で吐いたり、学校で吐いたりしていたが、いたって元気。給食を、好きだからといってたくさん食べないように、きらいなものを無理して食べたりもしないように、言いつけた。
両足紫色になって、親を青ざめさせたしもやけも、まだ少し変色が残っているが、腫れもひいて、すっかり平気らしい。
口のまわりのアトピーも4か月もつづいて痛々しいが、本人は気にも留めてない。
とりあえず、なんとか元気で冬を越せているのだろうか。

2007年の道路地図の分厚い本と、2011年の高等学校の教材用の地図帳を、飽きずに見比べていて、何が面白いのかと声をかけて、しまったと思ったんだが、07年と11年ではどこが違うか、市町村合併で、どこの県のどこの町がどうなったか、07年にはできていなかった道路が、11年にはできているとか、ながながと講義してくれる。講義よ、講義。「この地図とこの地図の、ここの部分を見てください」とか言うのだ。
すごく聴きごたえあったが、教室脱走したい気分だった。

ピアノ。子ども、耳でおぼえて、エリーゼのために、と、トルコ行進曲と、弾き出したから、そんな有名な曲を、嘘ひいたらばれるから、譜面そろえてやったら、「むずかしい」って悲鳴あげた。やめるかとおもったら、やめもせず、地道にとりくんでいる。
エリーゼちゃんが聞いたら、そんなのあたしの曲じゃないわ、って言いそうだけど、まあいいや。
トルコ行進曲は、難しいところははしょってるが、なんだか曲のかたちになってきて、でもそれがすこしずつずれてきて、ジャズっている。
たぶん、以前に「ジャズで聴くモーツァルト」というテープを、パパがときどき車でかけていたせいだな。
それを、楽しそうに弾くんだよな。

この子ども、パライソ行きの切符をもってるかもしらん。