ゆっきー


 昨日は節分だったらしい。小豆は食べてしまったし、豆まきはせず。
 掃除に午後いっぱいかかる。毎日まじめにしていれば、こんなに大変ではないはずなのだ。

 午後から雪。「ゆっきー」と子どもが叫ぶ。ゆき、という言葉も身についたらしい。積もるかしら。
 子どもは天気予報が好き。「ゆき」「かさ」「あめ」「くも」「ぴかぴか(太陽、または星、または月)」と他の分野に比べてもたくさんの言葉が言える。降水確率や気温など数字がいっぱいなのもうれしい。テレビの前に立って「1、3、5」とか読んでいる。

 『魂の城 カフカ解読』(残雪)はとても読みごたえがあった。

   「われわれは人間の驚くべき深さを見るとともに、人間が幾重もの廃墟の下でいかにして自ら光を発し、それによって超脱していくかという、生き生きした奇観を見る。城のメカニズムの秘密は、沈淪と超脱が常にいっしょであることにある。もっとも暗い深みへと無限に入っていかなければ、真の超脱も語り得ない」

 訳者あとがきには、次のような残雪の美しい言葉も記されている。

   「詩はあなたの長い道連れ、
  奇跡を起こせとあなたを誘う」