ぜんざい


 ぜんざいを作った。小豆と餅があるので、ほとんどしかたなく。「どうしてそんなに水を入れるのか」と夫は言い、「量を増やそうと思って」と言うと、「けち」となじる。本当はどろどろしたのは、私はやや苦手なのである。「そんな水っぽいぜんざい、食わんぞ」と夫は言ったが、おかわりして食べていた。子どもは食べないので親だけで食べる。冬の仕事ひとつ終えた気分。

 夕方図書館に行く。子どもは本棚の番号をみて「いっち、にい、しゃあん、よおん」と大きな声で叫ぶ。一刻も早く出ていかなければ、と思うので、本を探すのも焦る。ふと視界から消えた子どもが、子どもの本の方から、「ゆっきー」と叫びながら走ってくる。表紙が雪だるまの絵の絵本をかかえている。それも借りることにする。
 子どもの絵本を借りるのははじめて。破ったら弁償だなあと思いながら借りて帰って、見てみると、ずいぶん古い本だ。奥付を見ると1983年。私の子が破らずとも、ほとんどページがとれそうなほど、ぼろぼろ。勝手ながらセロテープで修繕する。
 ちいちゃんが起きてみると雪が積もっているので、犬や猫やだいちゃんと一緒に、雪だるまをつくりました、という絵本。