おむつまくら


 午後、子どものおむつを換えたことまでは覚えている。それから私は眠りこんだらしい。目がさめると、おしっこをいっぱい吸ってふくらんだ紙おむつを丸めたものが鼻先にあり、ほのかにあまい匂いをさせている。そのおむつを枕にして、子どもは昼寝していた。なんか、すごい景色だ。

 子どものおしっこでふくらんだ紙おむつをさわるのが好きである。紙おむつの性能のよさにも感心するのだが、おしっこを吸ってふくらむ、という充実した感じが、なんとなく幸せなのだ。まだすこし赤ちゃんくさいようなおしっこの匂いも、好きだったりする。丸めた紙おむつに頬ずりしながら、私、たぶんどうかしている、と思う。