メモ。自閉症講座(第1回)

 先週、療育センターで自閉症講座(第1回)
 50人くらい出席していたろうか。自閉症児の親と保育士さんたち。平日の午前中だったけど、出席者のほとんどは女性。独特の空気の重さは、みんな自分ごとの大変さの反映なのだろう。大学の講義を聴いている気分だったけど、眠くてたまらなかった。プリントに書き込んだ文字、解読できなくなる前に、メモしとこう。
 
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 メモ。自閉症(広汎性発達障害)の診断について。
 
自閉症の診断
●相互的な対人関係をつくれない。一緒に喜んだり、悲しんだりの共感が弱い。
●コミュニケーションがうまくできない。まわりを見ない。人にあわせられない。
●想像したりイメージを作ることが苦手なので、自分がよくわかっているものや、慣れたパターンにこだわる。初めてのことや予定変更に不安を感じる。
 
☆広汎性発達障害自閉症スペクトラムとほぼ同義)
自閉症障害、●アスペルガー障害、●特定不能の広汎性発達障害ほか。いずれも、自閉症に対応した配慮が必要。
 
高機能自閉症。知的障害のない自閉症
 アスペルガー症候群は、自閉症の傾向はあるが、言葉の遅れはない。高機能のほうが、孤立感は強い。アスペは人のなかに入ろうとして、距離がつかめず、ドツボにはまりやすい。
 治癒はしない。問題が少なくなる、ストレスが少なく、なんとかうまくやっていける、ということはある。周囲の理解、環境との関わりによっても変わる。
 
自閉症スペクトラムの図
広汎性発達障害と多動性障害と学習障害
精神遅滞と知的障害
   図を用いての説明……略
 
自閉症児の困難性
●他の人に活動に関心をもったり、共感したり、回りの状況判断をしたり、という、標準的な発達の子どもが自然に身につけることを、自然に身につけることが難しい。わざと無視しているのではなく、関心のないことは情報がはいってゆかないのである。
 
自閉症児への理解
●変わりにくい子ども。……子どもの特性を知り、受け入れること。善悪にかかわることは別として、変更して苦のないこと、問題のないことは、まわりのほうがあわせてあげて、子どものストレスや不安を減らす。子どもの特性を把握して、それに沿って大人の意図や活動の見通しを伝える。
理解をもって接することが、成長への支えとなる。
●パニックになったらおしまい。しずまるのを待つしかない。声かけはかえって長引かせることも。パニックの原因、どこでひっかかっているかを探り、回避するようにする。回避できる回路をみつける。予定変更など、あとから知らせるのは禁物。次に何をするか、前もって知らせておく。
 
☆告知について
自閉症について、理解することも理解されることも難しい、という現実がある。告知は、敵もつくるが味方もはっきりする。
 
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 帰りに、支援クラスで一緒だったユウト君のお母さんとすこし話した。うちのちびは、ユウト君がいちばん気にかかる。なぜかというと、ユウト君がいつも遅れてくるので、名札がいつまでも机の上にあるからだ。不在のユウト君が気にかかる。実際のユウト君に対しては、ほかの子に対してと同じようにそっけないんだが。一方、ユウト君が遅れてくるのは、あれこれとこだわりが強いせい。友だちの名前は覚えないが、漢字は読める。