参観日

明日参観日だよ、と昨日言ったら、ちびさん、「いっかんびは?」
ときく。「いっかんび、と、にかんびは?」
ああそうか、さんかんび、ですからね。三巻だけあって、なぜ一巻と二巻がないかというのは、まっとうな質問だわ。

朝、バスを待ちながら、1たす1は?と人差し指をふたつ立ててきいてみたら、耳に指を立てて「うさぎ」と答えた。なかなかかわいい。

さて、参観日。子どもより1時間あとに幼稚園に行く。去年から、療育センターのクラスとか、音楽教室で、子どもの様子を見といたのはよかった。ある程度覚悟はできるもんね。いきなり、クラスのなかでこんなに孤立感の強い子どもの姿を見たら、親としては、やっぱりショックだろうなあ、と思った。
ピアノが鳴って、みんなが先生のまわりに集まって朝の挨拶、歌、お遊戯などしている間も、部屋の隅で、黙々と絵をかきつづけている。でもまったく無視しているのかというとそうでもなく、名前を呼ばれると、はあーい、とやる気のなさそうな声で返事する。おやすみの子の名前は(先生が今日はだれだれがお休みです、と言ったから)、家に帰ってもまだ覚えている。しかし、教室にいた子の名前はまったく覚えていない。
先生の指示に従う気はなく、強烈に自分のペースで遊びつづけ、30人もいれば放っておかれるので、みんなで手をつないで、さようならの歌をうたうときも輪の外。むりやり中に入れたが、もうひとりの男の子と輪の中で寝ころんでいるだけだった。

療育センターで一緒だったダイキくんとお母さんに会う。ダイキ君は年少さんのクラス。どう? と尋ねあう。ダイキ君は付添い通園で朝30分ほどはお母さんと一緒にいるのだが、落ち着いたら先生に預けて帰っているそうで、よかった。うちもいやがらずにバス乗るわ。でも、先生のいうこと、全然聞かないよね、と言うと、「ああ、そりゃ、しょうがない」と明るく笑われた。

自由にさせておいてくれるから、ストレスはすくないようなんだが、このままでも困るよなあ。周囲にまったく関心がないとか、まったく話を聞いていない、というわけではないのが悩ましいところだ。適当な促しがあれば、参加できるようでもあり、もちろん促したところで、素直に従ったりはしないだろうが。私に似ていて、私より強情。
加配が欲しいような気もするんだけど、無理だろうなあ。

たぶん、何も働きかけないというのが一番まずいので、結果など期待せずに(ストレスのもとになるから)せいぜい促しつづけることにしよう。それしかできないし。先生にもお願いしておこう。

先生のピアノの音が聞こえたら、みんな集まるんだから、先生のところに行きなさい、と帰ってから言い聞かせるが、わかった、とは言うが、わかってねえな。

雨だ。