魔よけ

「台所がくさい。にんにくくさい。」
と、朝、起きたパパの第一声。
あー、ゆうべ、餃子つくったからね。自分も食べたじゃん。
「いいじゃん、にんにく。魔よけだよ、魔よけ。近づくな」

ちびさん、元気に幼稚園に行った。
「まっすぐまえみて いきちんちん♪」
と歌いながら……。

なんなの、それ。
しかもエンドレスで。
「まっすぐまえみていきちんちん まっすぐまえみていきちんちん まっすぐまえみていきちんちん まっすぐまえみていきちんちん……♪」

お昼、ゴーヤを炒める。

もう一皿。ここからレシピ。
にんにくとしょうがをきざむ。
小皿におしょうゆを入れて、細かくきざんだにんにくとしょうがも入れて、トマトもきざんで入れて、さっとまぜて、ごはんにのせながら食べる。以上。

昔、フィリピンで日本人向けのカラオケバーに学生たちと遊びに行ったとき(たしか、学割がきいて安かったので、ときどき利用した。朝までやっていたから、飛行機が朝早いときとか、そこで夜じゅう過ごした。店、もうずっと前につぶれたけど)、化粧室に行ったら、店の女の子がごはんを食べていた。鏡ごしに目があったら、「食べる?」と声をかけてくれたので、「うん、食べる」といっしょに食べた。ごはんに、にんにくしょうが入りのしょうゆをかけただけの、ごはんだった。

これが好きです。今日はトマトを入れてみましたが。

ふふん、私もにんにくくさいよん。魔よけ、魔よけ。