新学期

今日から9月。新学期。

夏休みの間、生活時間乱れっぱなし、明日から幼稚園だから早寝早起き、と急に言われたって、ちびさんも対応できないよなあ、とは思う。

で、昨夜も、寝るときママに読み聞かせしてやって、3冊目ぐらいにママが寝たあとも、ひとりで本を読みつづけていたもんだ。黙って読んでいるなら、それはそれで問題なかったのに、「ママ、しんかんせんは、なんとかかんとか……」とか、話しかけてしまうんだな。寝入ったところを起こされたママは、おそろしく機嫌が悪い。「うるさーい。ばかあ。はやくねろー」みたいな感じで叫んだと思う。
ちびさん一瞬しずかになり、また私は寝たが、ちびさん寝てない。ふんふんふん、と小さな鼻歌からはじまって、やがて、ラアラア大きな声で歌いだす。「うるさーい。どっかいけー」
ちびさん、二階のパパのところに行った。それから一緒に水を飲みに降りてきて、「暑いよ。これじゃ寝れない」というパパがエアコンを入れて(ふたりとも暑がり。でも私は寒いので冬の毛布にくるまって)ようやく寝たのが12時過ぎ。

そんなわけで朝七時半、ちびさん起こすのはひと苦労だった。
家を出る直前になって、おなかがいたいと言い出してみたり、バスにのるときに、ママにしがみついて離れなかったり、(むりやりひきはがしましたが)、しましたが、なんとか行った。
やれやれ。


西行 その歌その生涯」(松本章男著 平凡社)読了。
失恋が出家の理由のひとつだと言われるが、では西行の思いびとは誰だったか。待賢門院、という説が長く言われてきたが、著者はそれを否定し、待賢門院に仕えた女官の堀河であったろう、という。
西行と堀河の歌のやりとりが、丁寧にたどられていくのだが、この本、従来の西行の評伝や小説とくらべて際立っているのは、歌の引用のすさまじいことだ。
 300ページ余りのなかに、西行の歌が、249首、その他の歌人の歌が(同時代の歌人であるとか、先達あるいは後輩の歌であるとか)166首も引用されている。
 実に、歌に即してその生涯と交流関係と時代の変遷とをたどっていて、興味深く読み応えがある本と思う。