引き剥がし

昨日の朝、バス乗り場まで連れていったが、「おなかがいたい」というので連れ帰る。きっと便秘のせいなので浣腸する。出すだけ出したら、すっきり遊びはじめたので、幼稚園につれていくが、入口で泣く。「ママいかないで」。
かばんを片づけておいで。その間いてあげる。
「ママ、まだいかないで」
絵本を借りておいで。その間いてあげる。
絵本を読んでやると、「ぼくはママがすきなの。だからいかないで」とホールに何人かいた先生やお母さんたちが振り向くような声で言う。人の話はきかないが、自己主張は明快な子だ。「ぼくは、ようちえんで、ママと、おともだちと、いっしょに、あそびたいの」
担任の先生が、にこにこと、泣く子を引き剥がして連れて行ってくれました。
新学期一週間、毎朝の引き剥がしが大変だった。

夕方、ちびさん、パソコンで遊ぶ。グーグルアースでスイスのピラトゥス登山鉄道とか探していた。
それから東京駅あたりをうろうろしながら、12月は東京に行く、500系とN700系にのる、鉄道博物館も行く、と勝手に予定を立てている。(去年の12月に行ったのだ。それでなぜか今年も行く気である。)思い込んだら、思い込みから引き剥がすのがまた大変なんだ。

「とうきょうにいくのよ」というちびさんに、「金がないよ」とパパ。
するとちびさん、「パパないの? ぼく、おかねある」と財布を出してきて、なかには10円玉1枚しか入っていないが、「パパあげる」と渡そうとする。おお、なんてことだ。泣。
それは、きみのお菓子のお金だから、大事にとっておきなさい。
10円で東京行けないし。(きみは無料で行けるけどね。)

夜、ちびさん、紙をハートのかたちに切って、セロテープで、貼りつけてまわる。ママの胸にも。パパのシャツにも。
まるで、オズの魔法使いに、心をもらったブリキの木こり。パパは「チューリップのアップリケ、つけてもらった」と言っていた。

あとで剥がすのが面倒だなあと思ったが(面倒だったが)。