熱の子

なんかおそろしく、くたびれた。
そもそもは、ちびさん風邪らしく、でも熱はなく、咳止めもらって飲んでいた。元気でいたのが、今朝、幼稚園バスに乗るのを、いやだと言い、道のとちゅうで立ちつくしたのは、たぶん、すこし調子わるかったのだろう。

午前中、11月生まれの子のお誕生会なので、幼稚園に行く。お誕生会終わったあと、教室から抜け出してきて「ぼくねむいの」と私のひざにしがみつく。それから迎えにきた先生に、泣きながら連れられて行った。

午後、バスから降りてきたときはとても眠そうで、車のなかで眠りだす。すこし熱っぽいような感じはした。そのまま、また幼稚園に行って、私は担任の先生と懇談。パパとちびさん、マクドナルドへ行った。

最近の様子を聞く。ああ、そんなもんだろうとは思っていたが。教室を抜け出すことが多くなっている。何か理由があって、抜けだすのだろうから、無理やり教室に閉じ込めておくことはしていない。抜け出したときは、ほかの先生が声をかけてくれて、最近は、抜け出しついでに、ホールで飼っているザリガニに餌をやる係りをしているらしい。
数人の輪のなかにいることはできるが、数十人になると、離れたところにしかいられない。全体集会のときは、1分ほどもすわっていられず、まわりを走りまわっている。(もうひとり、一緒に走る仲間がいるらしい)
子どもの声は甲高くてうるさい。教室にいても、手で耳をふさぐことが多くなっている。みんなが盛り上がっていても、ちびさんには、その気持ちがわからず、雑音のひどさだけが迫ってくる。
友だちとの接触は、すこしおそれながら。元気のいい男の子たちに迫ってこられると怖い。
絵をかくとか何か制作しているとか、みんなが何をしているかが、はっきりわかると、自分も興味をもって参加することもあるが、集まってみんなと一緒に先生の話を聞く、ということはできない。たぶん、話の理解が難しいのだろう。たぶん聞いたことを、記憶はできるが、理解はずーっと遅れてくるのである。そのときに何を言われて何をすればいいかをその場で理解がすることができず、行動は、万事遅れながら、になる。
教室に連れ戻したほうがいいのかどうか、すこし無理をさせても、一緒にすわっている、ということをさせたほうがいいかどうか、先生に訊かれるが、それは私もわからない。
言いたいことは言っているらしい。できないの、とか、むりなの、とか、いやなの、とか。以前に比べると、会話のやりとりができるようになっているみたいだけれど、何か難しかったりわからなかったりして、気持ち的にすぐ困ってしまっては、よく泣いて、先生の服で涙ふくのらしい。(ごめんなさい!)。

明日は療育センターの診察なので、相談してこよう。

さて、ちびさん、ほんとに熱が出てきた。朝すこし耳を痛がっていたのも気にかかる。それで行きつけの小児科に行くが、あいにく午後休診。ちびさん、つらそうなので、市民病院まで行った。中耳炎にはなってないみたいだけど、薬出してもらう。熱8度3分。
ちびさん、病院のロビーで吐く。床にぶちまけて、お掃除のおばさんたち、煩わせてごめんなさい。吐いたら、楽になったのか、ものも言わずににぐったりして泣きぐずっていた子が、いきなり、いつものおしゃべりにもどった。
帰ってたちまち寝たが、いま起きてきた。熱の子が膝に乗る。あったかいのはあったかい。カイロみたいで。