ソウルフード

お正月、おもちはあるし、食べるものも適当にあるし、
とくに何もする気はなかったのだが、
昨日の昼間、お雑煮つくるのをパパが手伝ってくれたはいいが、
それでまあ、食べたんだが、
「こんなの、ちがう」
と思ってしまった。
時間がたつにつれ、その気持ちがだんだんふくれあがり、
それで、スーパーに行くことにした。
いつもは高いのであきらめる宇和島のじゃこ天を買う。
ついでに、あれこれ買って、
結局、元旦の夜になって、
あれこれつくる。
お煮しめ、は面倒なので、炒め煮、とか、いいかげんなのだが、
私としては、じゃこ天と、なまこがあれば、いいのだ。

じゃこ天は(魚のすり身を平べったくして揚げたやつね)、宇和島生まれの私のソウルフード。地元だと安いやつが半額ぐらいで買えるのに、と思いながら、じゃこ天と白菜にゆずをちらしたお雑煮食べて、ようやくすこし気持ちが落ち着いた。やっぱりじゃこ天がはいんなきゃ。
なまこは、死んだ母の好物だったらしく、何かお祝い事のときには必ず食卓にあり、そうでなくても、母が食べたいときには食卓にあったが、私はふだんは、そんなに食べたいと思わないが、こういうときはむしょうに食べたい。
なまこも、ぺろりと平らげた。

ちびさん、おもちもじゃこ天も、もちろんなまこも、食べない。
刺身のほかは、鶏肉とにんじんと、卵焼きだけ食べて、「おせち、たべたの」と言っている。
それはちがう、と思う。

正月2日目、昼寝したり読書したりして過ごす。